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全宅ツイ不動産チンパンジー情報 第107号

【特集】ホテル💖

デベ夫人(以下夫人):今回のテーマはホテルです。悲願!!!!というわけで、満を持してホテル事情にお詳しいお二方にお越しいただきました。

みっく・まーさー(以下みっく):お腹いっぱい夢一杯な二児のパパ。ホテル投資のお仕事してます。でも すみふの方が好きです。

お館様(以下お館):きまぐれオレンジ☆ロードバリの二股に疲れて逃げ込んだ星のや軽井沢でホテル投資に開眼(二股も清算)。


夫人:ホテル、めちゃくちゃお客さん戻ってるのに、人不足が・・・という話ばっかりです。最近のホテル動向はどんな感じなんでしょ。

お館:稼働率とADR(客室の平均単価)のバランスが新時代ですよね。

みっく:ですね。コロナ前を超えているところもちらほら。なのにホント人足りない。現場も本社もAMも。

お館:どこも人手不足で特に清掃スタッフが足りないから、部屋が売れない。その分1部屋あたりの値段が高くなってます。

夫人:部屋が100室あっても70室しか稼働できないと、売れなかった30室から取りっぱぐれる分が70室に上乗せされると。

みっく:地方都市のビジネスホテル、シティホテルでもADR・稼働とも強いです。バンケット(宴会需要)は依然としてツライけど。

お館:あと、インバウンドにとっては円安と、国内勢にとっては株高による資産効果もあるんじゃないかな。もちろん円安で海外行けないってのもあると思うけど…

夫人:中国人は戻ってきてないのに、インバウンドすごい。

お館:為替の影響は間違いなくありますね。

みっく:でも成田空港の便数はまだ戻りきってないんですよね。主要空港の発着便数は定期的に見てますけど、まだ伸びしろある感じ。

夫人:コロナで一旦手放してしまった空港職員が戻ってこないから、路線が復活できないと聞きました。

みっく:その要因もあるのか!

お館:どこも人がボトルネックだ。
 
 

・乱立する外資系ホテル

夫人:ここ10年ぐらいで、外資ブランドのホテルがものすごく増えたじゃないですか。

みっく:増えましたね、雨後のタケノコのごとく。

お館:増えましたし、まだまだ新しいブランドが来てますよね。

夫人:インバウンドが増えたというのはありますが、このへんの背景はなんなんでしょう。

みっく:都内は再開発の誘導用途ってのが強いす。

お館:デベロッパーの日本初進出のブランド好きが原因です。

夫人:新しくできるビルには、新しいホテルブランドを入れたい!と。

お館:あと、大手デベロッパーのMC(マネジメントコントラクト)契約への抵抗感がだいぶなくなったのが大きいです。

夫人:例えば、日本橋のマンダリンオリエンタル東京は、日本橋三井タワーのテナントとして事業会社のマンダリンオリエンタルグループが三井不動産と賃貸借契約を締結して入居してますよね。自らリスクを取ってる。

お館:MC契約というのは、その外資ホテルから看板と支配人(GM)を借りて、オペレーションを運営会社にまるっとやってもらう方式ですね。所有者と経営会社と運営会社の3層構造になります。

夫人:最近よく言うホテルの「所有」「経営」「運営」の分離というやつですね。

お館:そうですね。これまではデベロッパー側がホテルの経営リスクを取りたくなかったから、さっきのマンダリンオリエンタル東京、あとシャングリラ、ザ・リッツカールトン東京、セントレジス大阪みたいに賃貸借契約でテナントとして呼んでくるケースが多かったのですが、その辺が変わって来ていて、デベロッパー側が経営に慣れて来たのと、運営会社側が本来は賃貸借契約では出店しない、という基本方針に立ち返る流れになってますね。
 
夫人:外資のホテルって、総じて箱はカッコいいけど、ソフトとかですごくガッカリすることが多いんですが、クオリティってどう担保されるんでしょうか。派遣されるGMの力量?

お館:ブランドスタンダードとか、本部機能の充実度合いとか、要素は色々とあるにはあるんですが、結局はGMガチャです。

みっく:まじでそれ。結局ホテルは人です!

夫人:GMはだいたい外国人ですよね。

お館:MC契約では、オーナーがGM候補と面談して採否を決める権利を付与されることも多いのですが、つまり、読者の皆さんに慣れ親しんだ言い方をすると「チェンジは2回まで」可能です。チェンジ!チェンジ!

夫人:更迭!更迭!それこそ、オークラや帝国みたいな国内老舗系のホスピタリティとは全然違うと思うんですよね。よくも悪くもドライ。

お館:オークラや帝国は、ちゃんと人が居ついてますからね。リッツみたいに一人10万円だかの予算があって何か特別対応ができる、みたいな仕組みでカバーしているのが外資ですね。国内老舗はドアマンの記憶力頼みw

みっく:国内勢、竹槍感ある。

お館:ホントかどうかわかりませんが、よく、お客様の大事な忘れ物をスタッフが新幹線で届けた、みたいな伝説があるじゃないですか。

夫人:あります、あります!

お館:それってちゃんと予算が与えられて、スタッフがその場でジャッジできるから伝説が生まれるわけですよね。

夫人:へええええ!!

みっく:ホントなら凄いですよね。
 
夫人:話を戻すと、MC契約が一般化されたから外資が増えたという理解でよいでしょうか。

お館:外資が増えたから、外資が増えるっていう、予言の自己成就的な側面もあるかな。

みっく:その流れですね。アレルギーが少なくなったのも。あとは積水ハウスがマリオット道の駅シリーズでアホほど数を増やしてます。多分、デベロッパーの中では積水が最も外資オペレーターとやってるんじゃないかな。

お館:その次が森トラスト。特に地方の場合、やっぱりパリッとしたホテルを誘致したいじゃないですか。

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