2020年最後のよる
2020年の大晦日は、
いつもとは明らかに違う大晦日だった。
娘が隣の部屋で大声で歌っていた。
妻は台所で今夜の晩餐会の準備をしてくれていた。
風呂の掃除を終えた僕は自分の書斎で今年の一年を振り返ってみた。
こんな一年は、なかったことにして欲しいとずっと思っていた。
でもそんなことが出来る訳もなく、現実を受け入れるしかないとも。
仕事が完全にストップして、不安で寝れない日が続いたのは3月から5月ぐらい。たくさんの人に心配して頂いて、激励されて、人間生きていれば何とかなると吹っ切れてから楽になった。
とにかく今、自分が出来ることは何かを考え続けた。
今いる場所、今目の前にいる人のために、何が出来るのか。
そのためにふてくされず、明るく、1日を大切に生きようと決めた。
終わってみればこんなに時間の余裕があって、自由で、幸せな一年はなかったと思える。
たくさん、家族と話しをした。
たくさん、地域の人と話をした。
たくさん、本を読んだ。
たくさん、掃除をした。
たくさん、走った。
厳しい状況は今も変わらない。
来年はどうなるのはわからない。
未来のことは誰にもわからない。
でも、この一年は絶対に意味のある一年になることを信じている。
不安だらけの暗い日々はもう過去のことだ。
とにかく、この新しい年がどんな世界になっても、明るく生きていこうと思う。
2020年最後のよるに。
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