またねえ

違うお題で書こうとした。
変えた行為が持つ感情は照れではなく、いわゆる、の枠に収めてやりたくなかったから、勝手な愛なんだ。

深夜に牛丼屋に参ることがある。夜働くので、サマになると言ってしまえばそれまでだが、アウターの上から首に巻きつけるスヌードはそうでもない。
ドメスティックブランドのそれは凄く自分っぽい。無駄に長くてだだっ広く、何より色合いと砂嵐をかましたような画素の粗さがこの上なく好きだ。

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調べると2015-2016シーズンの物だった。君の名は"紫キャベツのスヌード"
買ったのは自身が凄く稼いでいた時期である。というか金の使い道がなくて、ドメスティックブランドの愛らしさとうまくバッティングできた頃だ。

値の張るそれらをしばらく買わなくなり、aw/ssを何度か越えるうちに、見なくさえなっていた。
興味が薄れるどころか、ここ2-3年をかけて完全に無印メンズに様変わり。

そして今日、他のアイテムに比べ、もっとも常用しているこのスヌードを、松屋に置き忘れてしまった。

仕事終わりにそのことに気づき一気に青ざめた。走った。会社から徒歩5分の距離を、祝日の世田谷区。いい青空の下、嫌な想いだけ携え。

ちゃんとあった。レジから見えるところに置かれてあった。
飲食店に忘れ物なんて、これまで記憶にないから、問い合わせ方に自信もなかった。

すいません、それ私のです。

祝日朝から牛丼を口にかき込むBGMは、結構おいしかったもんだ。

五年分も冬を越して来た仲だけど、ちゃんと愛してると想おうと決めた。

物好きなモノ好きを冷ややかに見てきたけど、嘘こけ、モノ好きじゃんかよ、てめえ。

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あとその上に乗っけたのは、先日無印で買った3足700円の靴下のタグをハサミで切ろうとして、うっかり空けてしまった片っぽう。
ふわああ、ってものすごく弱っちい声を出したボクの手には、ハサミと切れたタグと切っちゃった1ピースの布地。
ま、1.5足売りなんてのもある時代、半分履けるだけよしと思おう。
ちなみに結構本気で左右バラバラで履くのをよしとしている。

再利用法を考えるのがキッチュなのか、あるいはまっすぐ破棄するのがラブリーなのか。

よし

キャベツの千切りで折衷案としよう。


またいつか買います。無印もドメスティックブランドも。


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