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suzuriにショップを開設しました。

最近 suzuriで「sessi(o)n」というショップをはじめました。

コロナ禍に入ったころ、音楽SNSで仲良くしてくれているお友達がsuzuriでグッズをつくって報せてくれたのをみて、そうだ、母の書を素材にグッズを作ったら面白いかもと思いつき。

その思いつきのベースとなる事柄について10歳にならんとする愚息を妊娠中mixi日記に書いたなあと思い出し、読み返してみたら、我ながら結構練って書いていたので宣伝がてらこちらに転載してみようかと思います。

そういえば書いてきた歌詞たちの保管庫として使ってきたnoteで初のエッセイ。よろしければお読みください。

以下mixi日記より。個人名を差し替えつつ。↓

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「コツを掴んだらしい」

里帰りにちなみまして、わが母のエピソードを。
私の母は、娘がいうのもなんですが、書道のなかなかの手練でございます。
幼少のころから、就職、結婚などで中断しつつも、書道に勤しんでおりまして。
物心ついたころ、競書に出品するため練習する母の横で、小筆でうにうにと真似ごとをしていた記憶がございます。
臨書(古典に倣って書く)だけでなく創作なんかもいたします。
幼稚園~大人の生徒さんにを自宅、公共施設で教えたりもしております。
「小さい子たちともコミュニケーションをとれるので、元気がでる」
などと申しており、遠くに住まう娘としては、
家の中以外の世界で生き生き忙しく元気に働いてくれてるのか、と思うとありがたいもんがございます。
今までの日記で母を登場させるとき、枕詞として「メルヘン」をつけて参りましたが、一度会っていただけばわかると思いますが、「メルヘン」という形容がぴたりとくる人であります。
ここではそれ以上の説明はできませんので、興味がある方はぜひわが実家へお訪ねください。
メルヘン母がなかなかうまいコーヒーで接待することかと。
メルヘンと俗世的なくされ。
相容れないはずでございます。(とはいえ私もパッと見ほやほやーとしておりますので、似ているとはよく言われる。)
多感な頃の私は、同性の親との相容れないかんじにやるせない気持ちを抱いたりしたこともあるのですが、成人を迎えたあたりから、
「お母さんはメルヘンだからしょうがないんだ」
という境地に達しまして。今となっては、まこと愛すべき母にございます。

まだ、私が独身で実家暮らしのころ、横浜に就職した大学時代からの親友が帰省の際、私の実家に泊りにきました。
大学時代、よくその子が一人暮らしする住まいに私は入り浸っており、母も恩義を感じてか、小色紙に何か書を書いてプレゼントさせていただきたい、と申し出ました。
以下その時の会話。
メルヘン母 「どんな字がいいかしら、何でも好きな字を」
親友  「では『労働』を」
メルヘン母  「労働・・・?」
親友  「はい。『労働』で。」
メルヘン母  「『花』、とか、『夢』とかいいんじゃないかしら」
親友   「いや、『労働』で」
メルヘン母  「『労働』ってのはあんまり作品には・・・」
親友   「ぜひ、『労働』で」
メルヘン母  「『花』、とか、『夢』とか・・・」
親友   「労働で!」
我が父とくされ娘はこの母のメルヘンに真っ向から立ち向かう人の出現がとても新鮮で、ニヤニヤと見守っていたのであります。
父とくされ娘ならば、すぐに母に譲って「花」や「夢」でいーよー、はいはい、お母さんはメルヘンだからねー、とすぐ引き下がるところでございます。
そうかー、母はこうやってやんわり、頑なにメルヘンを押し通してきたのかー、と私は再認識したわけであります。
しかし、結果。
親友勝利。
勝利者、親友談
「人さまのお母さんに食ってかかるのはどうかと思ったが、お母さんは確かに「私の好きな字」と言ったんだよ!なのに「花」とか「夢」とかやんわりかわされる。かといって「『労働』は厭」ともおっしゃらない。珍しくムキになってしまったよ! 」
親友と親友の母上は似通った者同士という関係。
親友は母上と真っ向から会話をしてきたのでしょう。
また、そのころ親友は就職して間もないころでした。
「私は、仕事がんばるんだ」という熱意がメルヘン母を押し切ったのかしれません。
で、母は「労働」という汗臭さをみじんも感じさせない作品を書き上げたのですが、これがなかなか新鮮でよろしい。

娘としては「母の新境地」と思える出来でありました。
親友は大喜びでその書を持ち帰り。
10年ほど経った今でもご自宅にこの書を飾ってくれております。(この間遊びに行ったら飾ってあった)

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メルヘン母、親友の喜びようは単純にうれしかったようで。
それ以来、私が頼まれてくる愉快な題材をその面白みがわからないながらも、あっさり書いてくれるようになりました。
そしてもらってくれる方々はありがたいことにたいそう喜んでくださいます。
以下実績
親友「日常」
親友ご主人「贅沢」
義妹「座右の銘」
心の友「マラソン」「農業」「脱力」
夫の人「家庭」
メルヘン母、昨年末、つわりのときは食べたいを食べるのが一番だということで、何か送ろうかと言ってくれました。
スープカレーを所望。(ムショーにに食べたかった。もともと好きだったが。)
「何か書いてほしい言葉はある?一緒に送るけど」
とメルヘン母。
ここはベタに「安産」を所望。
数日後。小包が届きました。
木多郎やマジスパのスープカレー。
それと、所望した「安産」

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ほうほう。ありがたく飾ろう。
と、ん?
もう1枚入っていた。
見る。
色紙を握りしめ、ひとり笑い崩れる俺。
最初は父の入れ知恵かと思ったのですが。
里帰りの際聞くと、父は一切、助言していなかったそうです。
私の友人、縁者のお陰でメルヘン母なにやらコツを掴んだようであります。

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というわけで、sessi(o)nのアイテムたちは上記のような経緯で母に書いてもらったものを娘である私がニヤニヤしながら加工し配置したものです。

まずは、覗いていただけると幸いです。そしてあわよくば、貴方様のお手元に。

sessi(o)n


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