内視鏡検査の日が怖い!
近々、内視鏡検査を受けることになった。
入院しているとき、一回受けたが、ベッドに寝ていただけで、下剤を浴びるほど飲んだ記憶はない。錠剤の下剤を何錠か飲んだだけだったような。
今回は、もちろん、日帰り検査。
看護師さんの説明を聞いて目の前が真っ暗になる。大変な検査だ。検査の四日前から食事に気を付けなければならない。三日前からは繊維の多い野菜類は避けなければならない。
お芋、大根、玉ねぎ、キノコ類は避ける。ニンジンもダメ?食べる野菜がない……。
海藻類もダメ。牛乳、野菜ジュースもダメ。何食べたらいいの?
「お米と肉、魚はOKです」
「検査の日は高齢者の方は家族の方に付き添っていただきたいです」「一日中、付き添える人はいないのですが」「いなければいいです。一応、何かあった時のためです」
「検査の日は半日かけて二リットルの下剤を飲んでいただきます。衣類が汚れる汚れる場合に備えて,オムツなど各自準備してください」
おむつだって~ああ~
「検査前日の食事は売店でセットで売っています。いちいち考えなくていいから便利だと思いますよ」
売店で写真の『大腸検査食』を買った。お湯で温めたり、電子レンジでチンするだけのタイプだ。
家に帰って繰り返しプリントの注意事項を読む。
食べられるのは、結局、ご飯と肉、魚だけみたい。野菜も果物もなしの生活、わずか四日でもつらい。
この検査で亡くなった人がいるとは聞いたことがない。がんばろう。がんばるしかない。
落ち着かない気分で庭をうろうろしていたら、すごい大きなウリのようなものが垣根にぶら下がっているのに気付いた。
これは何?カボチャでもない、キュウリかゴーヤの変形?
切ってみる。間違いなくトウガンだ。
栽培した覚えはない。生ごみを捨てる時、袋からこぼれた種がこの辺に落ちたのだろうか。
トウガンは消化が良さそうな気がする。でも「種があるものは避けるように」と言われた。
トウガンの種って気付かないうちに食べちゃいそう。
ああ、何も食べられない。なんと因果な病気になってしまったのだろう。
それより、耐えられないのは水二リットル。一気飲みさせられるの?「午前中いっぱいかけてと書いてあるから、五百ミリリットルぐらいずつ分けて飲まされるのだろうか。
水責めだ~~怖い~~
今のうち、このトウガンを食べよう。今のうち、梨やミカンを食べよう。レタスも食べよう。
こんな検査など受けずに一生を全うした両親が羨ましい。両親がそうだったから、自分も検査など受ける目には遭わないだろうと信じていた私はバカだった。
このバカでかいトウガン、もしかして両親が私を励まそうとこの世に出てきたのかな。
冬瓜のずしりと重し神の留守
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