静かな日曜日。静かな幸せ。
今日は即位パレードがある。だがとくに生中継を見たいとも思わない。静かにNHK「日曜美術館」を見る。
「六歌仙」の絵巻は激動の時代を生き延びるためにリスク分散として分断されたらしい。なるほど!
多分「源氏物語絵巻」も源平争乱を生き延びるために分断されたのだろう。もし一つのままだったら壇ノ浦で全滅したかも知れない。
ほとんどが焼失したが、わずかに生き残った絵と文が今に残っている。
リスク分散というのは大事なことだ、と思った。
良い知識を得たな、とちょっと幸せな気分。
それからタワシとマジックリンで壁や冷蔵庫や食器棚、レンジの大掃除。
白内障の手術をしたら、今まであまり見えなかった汚れが見え過ぎて、見え過ぎて……。
ピカピカになったレンジを見ると嬉しい。幸せな気分。
それからカルチャースクールの授業の予習。我ながら良いプリントができた。幸せな気分。
夕方、池上彰の「大ニュースSP・ハンガリー動乱」を見た。
微かに記憶に残っているあの惨事。改めて、激動の時代だったのだ、と思った。世界に見捨てられたハンガリーの悲劇が胸を打つ。
「ベルリンの壁崩壊」「ゴルバチョフ失脚」「ソ連崩壊」は生々しく覚えている。
今も世界でいろいろ起こっているが、私たちが直接影響を受けることはあまりない(そう思うこと自体が幻想かも知れないが)
ふと思った。
今、私がnoteでコメントし合ったりしている人たちは皆、「キューバ危機」も「ゴルバチョフ」も「ベルリンの壁」も知らないだろう。
ケネディー大統領暗殺シーン、私はテレビで見たのだ!
車の屋根に這いあがるジャクリーン夫人の姿を。
あの時は大学生だった。世界が終わるような気がした。
しみじみ思う。私は激動の時代の傍らを生きてきたのだ。そしてテレビは当時の世界動静を生々しく伝えてくれた。
今、私はテレビにあまり興味がない。芸能人だかなんだか分からないコメンテイタ―たちが喋っているニュース自体を信頼しなくなっているのだ。
でも,今日は良い番組を見た。
掃除も良くやった。
このような日常が明日も続きますように。
noteで知り合った皆さんが、決して「キューバ危機」のような事件に震えおののくことがありませんように。
何も起こらない日常。これ以上の幸せはないと思う。
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