ほんのきもち、大きなきもち
姪から「ほんのきもち」を頂いた。快気祝いということで。その袋を抱いているネコちゃんは私が入院中にやはり姪からプレゼントされたもの。
「ミチコおばちゃん、最初の授業に行くときは素敵な服でも買って」と。
そのつもりでいた。
すごくおしゃれな春のセーターにしようか。抗癌剤の副作用で、万一、髪が薄くなったらウィッグを買おうか。
でも、カルチャースクールは『当面閉鎖』。いつ再開されるか分からない。
新調の服を買う必要はなくなった。残念~。
抗癌剤は全く副作用は出なかった。トイレが近くなったこと、布団に入ると足がかゆくなったことぐらい。
牛乳の飲み過ぎ、そして、アンカに足を乗せて寝ていたせいか?
いずれにしろ、ウィッグの必要もない。望外の歓び~。
そして「ほんのきもち」は出番のないまま、ネコちゃんに抱かれている。
娘や夫が私に気配りし、優しくするのは、ある意味、不思議ではない。当然とまでは言わないが、ま、同じ空間にいるのだから。
でも、離れて暮らしている姪が贈ってくれた「ほんのきもち」は格別。
しょちゅう会っているわけではない。私の姉の子供なのだ。
自分の直接の家族に気を配るのは不思議ではない。でも、叔母である私をこんなに気遣ってくれるなんて!
「ほんのきもち」は「大きなきもち」、そして「大きな歓び」
いつの日か、素敵な出番が来る。きっと来る、朝は必ず来るのだから、と心の中でささやく。
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