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[茶道のキモチ]着付けの工夫

こんにちは。茶道教授&抹茶カフェ店主のそうみです。
母好みの御所車の帯です。30数年前から私そして姪の、晴れの日のお供をしてくれています。

長いこと勤め帰りにお稽古に行っていたのもあり、ほぼいつもお稽古エプロンを使っていました。ちゃんと懐もあれば帛紗をつける紐もあり、洋服でのお稽古に重宝なものです。

特別稽古の際にある方が、高位の先生から「あなたいっつもエプロンで稽古なさっているでしょう?」とご指摘を受けるのを耳にしました。それこそ、その場は凍り付き、ほとんどの生徒は心の中で(えっ!なんでおわかりになるの?よかった~自分が言われたのではなくて)とつぶやいたはず。もちろん私もそうです。

なぜ、わかったのか。それは、帛紗を腰につける際に、キュッと縛った紐だと片手ではつけづらくて、左手で助けてしまうからなのです。ちなみに私どもの流派では、帛紗は右腰に右手でつけます。着物と帯だと、思っている以上にゆとりといいますか遊びの部分があり、右手の親指でキュッとつければ、しっかり収まるのだということに、気がつきました。

また、歩く時の裾さばきはともかく、居回るときの乱れの防ぎ方、お袖がお道具に当たらない工夫など、やはり着物でのお稽古もしなくては!そして、自分なりに着付けにも工夫が必要だと実感したものです。

お稽古のための着付け、私なりの工夫を少し。懐は、懐紙や帛紗の出し入れで緩んできますから、はじめはキッチリきつめに。裾は、一般的に良しとされる「裾すぼまり」ではないほうがいいように思います。腰から下はまっすぐ筒に着て、上前をほんの少しだけ深く取ります。そして、着付け終わりに、ヤーーっとガニマタになって一度裾を割っておくと、後の立ち居振る舞いでいちいち乱れることが少ないし動きやすいようですよ。

着付け師さんにお願いする時も、あんまりがっちりタオルを巻いたりせず、なるべく自分の体形のままに、入れるとしても背中だけ、くらいの方がよさそうです。がっちりタオルを巻かれて帯をキツキツに締められてしまうと、なんだか胴体がギプスで固定されたみたいで、動きづらく座るのも苦しいような。昔自分で着られなかった頃の、そんな経験もありました。

まあ、そうは申しましても日によって着物によって、うまく身につけられる時もあればなんだかどこかが微妙にずれているのか、しっくりこなくてもぞもぞする時もあります。つい裾をかかとでふんじゃった!などということもしばしばです。手にお道具を持っているときは、着物の裾の心配どころではありませんもの。何度も着て、失敗も経験し、やがては着物美人に♪


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