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[茶道のキモチ]ご準備の一から十まで。これはもう母の愛?

こんにちは。茶道教授&抹茶カフェ店主のそうみです。
去年は自分の干支でもある卯年でしたので、お茶碗でもいろいろ楽しみました。60年前、48年前、36年前、24年前、ひとつ飛んで当年の御好みというわけです。

noteを書き始めて2か月ほども経ったでしょうか。なんだかわけもわからずに始めて、日々つらつらと文章を綴ってまいりました。よく考えたら自己紹介もきちんとしていない!ごめんなさい。

お稽古を重ねていればお点法は何とか格好がつくまでになります。お茶会で水屋を手伝い続ければ、陰点ても得意になりますしタイミングもはかれるようになります。ここらあたりで、わりと「ワタシってなんでもできるようになったじゃん♪」と勘違いします(笑)しかし、自分でお稽古場を持ち準備から片付けまでやることの、なんと大変なこと!

仕事帰りにのこのこ稽古場にでかけ、釜が掛けられお道具類もすべて整った状態でお稽古を始められていたありがたさよ。先生方はひとことのご不満もなく、むしろ忙しい中来てくれてお疲れさまといたわってくださっていました。

今は自分が掃除をし、掛物をかけ、花を探してきて四苦八苦しながら入れ、
湯を沸かし炭を熾して釜を掛け、茶入や茶器に抹茶を入れ…と、いらっしゃる生徒さんが困らないように準備をします。もっとも、ワタシとちがってうちの生徒さんはたいへん細やかに心配りなさる方ばかりなので、早目においでになってあれこれと手を貸してくださいますし、それぞれに少しずつ学んで分担し、片付けもしてくださいます。

前にも書きましたが、お稽古を始めたばかりの頃は何をどうしたらいいかわかりませんし、お手伝いしようなどと思う必要はありません。何もできないのだと自覚する事こそが学びの一歩ですし、何もできない自分に耐える(結構つらいんです、これが!)こともお稽古のうちだと思っています。

私のところでは、自分が準備や片付けをしているところを見ていただきながら口頭であれこれと説明をし、放っておかれてる感じがないように気をつけていまし、生徒さんが何でもできるようになりたいと意欲を持たれていれば、ひとつのことをおまかせし、できるようになったらまたひとつと、準備も片付けも積極的にお願いしています。だってそのほうが楽ちんですし♪…というより、何かしらしているほうがお稽古に参加する感じがあって、いいですよね。

そんなわけで、今となっては一から十までひとりでなんでもやりますし、何でしたら生徒さんにあれやってこれしといてと指示だしまでして仕切ることもできるようになった(あたりまえです)私ですが、毎回毎回、教えを受けた先生方のありがたさを感じるばかりです。けれども、私自身が恩を着せる気持ちは毛頭なくて、何の負担とも思っていないのです。これは、母の愛にも似た感情かもしれません。



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