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あばらがでかい

唐突に、あばらの話をします。
肋骨のことです。

幼い頃から「少年のようだ」と言われて育ってきたので
花柄とか、ピンクとか、スカートとか
そういうかわいいものは自分には似合わない気がして、意識的に避けてきました。

いやじっさいシャーベットピンクや小花柄より、原色や大柄が似合うような風貌なので方向性は間違っちゃいないんですが
子供の頃の思い込みや身の回りの大人の影響って本当に根深くて
自分が実はベッタベタに可愛いものも好きなんだってことがどうしても認められなかった。

だから気づかなかったんです。
自分のあばらのサイズに。

成人をすぎてから、冠婚葬祭、とくに結婚式でワンピースやドレスを着る機会が増えて、必然的に何着か揃えることになるのですが

ファスナーが

上がらない

上がらないことはないんですが、ぎりぎり着られたとして、脱ぐときだいたい脇が攣ります。

着用経験のある方はよくわかると思うのですが、
フォーマルな形のワンピースって比較的上半身がタイトで、たいがい伸びにくい生地なのでTシャツのようには脱ぎ着できない。
脱着しやすいように一度広げてから、ファスナーを上げて身体に合わせていくんだけども
このファスナーが 上がらない。
特に太ったわけでもないのに。

友人の結婚式程度なら、ドレスの形もあるていど幅があって
なんならコクーンシルエットとか身頃に余裕が出るのだけど
困ったのが自分の結婚式。

みなさん、ブライダルエステとかダイエットとか、なさいますでしょ。
私も少しはやりましたが、これがどうにもならない。

骨ですもの。
これ以上、幅を削りようがないのです。

どうやら自分の肋骨は人より横幅が大きいらしい。
先天的にそうなのか、学生時代に運動しすぎて肺まわりが進化した結果なのか、そのへんは謎ですが
幸い、ドレスはフィッティングを担当してくれた方が凄腕だったので自分の着たいものを着ることができました。

あとで気づいたのですが、私の肋骨の大きさは横幅だけではありませんでした。
縦にもでかかった。
どうりで、どんなに絞ってもくびれないわけです。
腰骨 ちょっとだけ脇腹 すぐ上に肋骨
なので、くびれる暇がない。

世の女の子たちが着こなしている華奢なデザインを私が着ると
どうして微妙にいかつくなってしまうのか。
30を過ぎてやっと合点がいきました。
なるほどなー

理由がわかればすっきりするもので、それならそれでおしゃれの楽しみ方もあるってもんです。
もともと好みがメンズ寄りに誘導されていたのでそこまで気落ちすることもなく、
むしろ着る服を選ぶぶん、これだ!ってものに出会うといっそう嬉しいもの。
そう考えると、子供時代の呪縛もそう悪くはなかったと思うのでした。

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