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天井に分厚いガラスが張られた格闘技

※記事自体はかなり前に書いたものなので公開した時とは状況が異なることを了承されたい。

ガラスの天井という言葉がある。

一体どういう意味なのか各自で調べて欲しい。

そうした前提で語ってゆく。

以前選択肢は多い方がいいと言ったが、その道を選んだ時に最適だったとそう思えるのだろうか。

今回はボクシングに限って考える。

ボクシング一本に絞っても今のボクシングは少なくとも4団体存在していて、各国が統括するチャンピオンシップも存在しており、かつ17階級も存在するのでどこで試合しようが沢山のそれこそ選択肢が存在しているかのように見える。

選択肢はあるようだけど、ピークは常に狭い。
お金が多く動くところはそれだけ富も名誉も集中するのでピークに登れない人は裾野で終わる。

日本はお金がないので国内プラス各団体の地域部門でお茶を濁しているようにも思える。

幸いにもランキング制度が残っているので王者の咬ませ犬として呼ばれて逆転狙いをするか、或いはしつこく粘って世界ランキング上位に残って指名挑戦権を獲得して世界タイトルに漕ぎ着けるかという方法しかない。
これは最軽量級ではなくて、中量級以上の階級になる話である。

ライト級未満の階層は外国は無視しがちとなるので日本人は減量に苦労を重ねながらも世界タイトルを自力で獲得していこうとする狙いがあるのだろう。

最軽量級となると大体日本🇯🇵、フィリピン🇵🇭、タイ🇹🇭、メキシコ🇲🇽辺りの四ヶ国で回しているような気がする。
現実、新人王戦のトーナメントでもバンタム級未満の最軽量級にエントリーされている選手の数が少なくて2、3回くらい勝ち抜いて決勝まで辿り着くことがある。
我が国の新人王戦で層が厚いのはバンタム級とフェザー級の近辺である(スーパーも含めて)。
彼らは際立って年5試合勝ち抜いて年末に決勝戦を迎える。
コロナ禍もあって全日本新人王戦は翌年に回ってしまっているが。

C級デビューして東日本新人王を獲得すればそれだけでボクサーとしてのキャリアを積んだことになろう。
ジロリアン陸も亀田京之介も全日本では敗れたものの苛酷なトーナメントを勝ち抜いて栄光のタイトルを獲得した。
これだけあれば4回戦ボーイと言われずに済むし誇ってもいいのである。

流石にミニマム級〜スーパーフライ級までだと層が薄過ぎて日本人同士で世界タイトルを迎えることもあったりするが、結局日本人同士でも強いのでタイトル獲得取れるかどうかそれはやっぱり実力のある選手しか生き残れない。

身長170cmくらいの選手が計量時に50kgを下回るような階級で「適正」だと言われるのは果てしなく違和感を覚える。

この場合10kgくらいの減量を行うのだろう。
時々、計量に現れないで試合が中止になるという事例が出て来る。
体調不良で計量に現れないというものだ。
実際のところ減量に失敗してペナルティを課されるのが嫌がるからである。
体調不良ならこれは脱水症状とでも言えば認められるだろうし、前々から抜け道だとも言われている。

ルイス・ネリが飽くなき減量失敗を繰り返したのもバンタム級より上に挑もうとしても自分よりも背の高いボクサーだらけで不利を強いられるからだとも言われていた。
確かにではあるが、スーパーバンタム級となると日本人だと170cmの選手が多くなって来ている。
結局スーパーバンタム級にまで落として来る中量級の選手が多いからであろう。
スーパーバンタム級は54kg近辺だがこうした選手がオフとなると大体ライト級くらいの体格だったりする。
ライト級となってしまうともう殆どパンチ1発で形勢が逆転されてしまうことがあるのでそこでは試合をしないと考えるのだろう。

井上浩樹は現役をスーパーライト級で試合をしていた。
身長も177cmあったようでこれで63.5kgまで落とすのは相当きつかったろうと思われる。
本人もウェルター級(66kgくらい)で試合をしたかったようだったが、ウェルター級だったらどうだったろうと考える。
この階級となると国内だけでも強打者だらけでそれこそパンチ1発で終わってしまうこともあるからさせなかったのだろうと思う。

こうした一見道は広がっているようにも思えるが道を選ぶ本人がその道を選べないとなると選択肢が限られてしまう。

比嘉大吾は減量苦の末にWBCのフライ級王座を獲得したが結局減量に限界を来してしまい暫くボクシングから離れることになってしまったが、その後復帰してバンタム級に上げてもアジア王座止まりとなってしまっている。
背丈に関してはフライ級で申し分なかったのだが、やはりバンタム級となると背の高い選手も増えて来ており、身長差でやられてしまうことも屡々ある。

ボクシングも結局身長差がモノを言うのであって、ヘビー級となると2メートルくらいある選手が一番有利ということになってしまう。

最も背の高い世界王者はタイソン・フューリーである。
ただ大きいだけでなく細かな動きもするので厄介かつ攻略もかなり難しいのではないかと思う。

ヘビー級は91kg以上という決まりがあるが大体の選手は体重100kg以上あったりする。
クルーザー級(90kgまで)から階級を上げて2回級制覇したオレクサンドル・ウシクは立派であったが、もうここまで来ると技術しかないボクサーが辿り着ける唯一の狭き門ではないかと思われる。

こうなると選択肢があるからではなくて自ら突き進んで作っているかのようである。

打算とかではなくて突き進む。

その分厚いガラスは自分でもぶち破れるということなのだろう。

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