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幻想・ファンタジー小説・創作

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幻想・ファンタジー小説を書いています。挿絵や見出し画像には、AIによるイラスト生成サービスMidjourney、DALL·Eで作成したイラストを使用しています。
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記事一覧

短いなにか

あなたが花を愛でるならあなたが花を愛でるなら、私は土に願いましょう。 あなたが木陰を望むなら、私は雨を呼びましょう。 あなたが未来へ行くのなら、私は種になりましょう。 (2024年4月6日) このページのヘッダー画像はこの短文をChatGPT 4oに読んでもらってDALL·E 3の機能で生成してもらった画像です。(2024年5月19日) 風媒花まっすぐ育った。大きく育った。きっとみんなが喜ぶはずだった。足りないのかもしれない。仲間を増やそう。もっともっと。ふるさとの空を

俳句 2024年春・夏

薄暑光葉っぱのブラシ銀杏の木 はくしょこうはっぱのぶらしいちょうのき 2024年4月21日 瞳には空のモザイク桜色 ひとみにはそらのもざいくさくらいろ 2024年4月6日 花片散る琴の五線を流れゆく かへんちることのごせんをながれゆく 2024年3月23日 有給や文字の世界で花見酒 ゆうきゅうやもじのせかいではなみざけ 2024年3月20日 土香る鍵盤叩く春の雨 つちかおるけんばんたたくはるのあめ 2024年3月17日 桜礁ひらり飛び立つ花弁見る さくらしょうひらり

風景の空想文

思いあまって詩を書けば 1年後には黒歴史 10年後には宝物 ①テキスト(人間)→②テキスト(AI)→③イメージ(AI)→④テキスト(人間) ①作りたい風景を漠然と決める(例えば「池」) ②テキスト生成AIに画像生成AIに依頼するためのテキストを作成してもらう ③画像生成AIで画像を生成 ④その画像を見ながら文章を作る このページには④の文章を置いています。 …というつもりでしたが、①だけで作成したものもあります。 1 風が木々を…風が木々を揺らした。目の前にある池は硝

藁人形

わたしは藁人形。心臓はないが心はある。証明はできない。きっとあなたは信じない。 今日は隣の木に打ち付けられた新入りに手紙を書こうと思う。隣の木なのに、なぜ手紙なのか。わたしは移動できない。声もない。だから手紙を書こうと思う。 手紙というのは良いもので、何度も書き直しができる。書いたけど出すのをやめて捨てることもできる。 まずは葉っぱを手に入れよう。ひらひらと落ちてくる葉っぱを捕まえて、わたしの体から藁をひとすじ引き抜いて、藁の筆で葉っぱに手紙を書こう。 目の前をいくつ

るてん

 足裏の感触は土なのです。しかし、水のように流れているのです。そして私の姿を映しているのです。しかし私の足は流されることなく、その上を歩いているのです。一歩進めば、ぽつぽつと、草に明かりが灯るのです。こうも魅かれるのは、ここが魔の道、帰ることはできないのでしょう。  気付くと隣りにいたのです。白い、蝋のような、獣脂がしたたっているような、なめらかな肌をしています。顔の三分の二ほどを専有する眼が、私を見上げていました。それは黒く、深い穴のようですが、私を見ています。  私がま

空に降るのは

短歌を作りました。 薄墨を空に降らせて日溜まりの影を作って若葉を飾る チャットGPTと会話をしながら作りました。

空想短歌

春桜がね咲いているよときみの声きのうも聞いたよあすも教えて 2023.03.14 春踊るそよ風くるくるみなみ風きみの隣で浮かれ風 2023.03.15 薄墨を空に降らせて日溜まりの影を作って若葉を飾る 2023.03.17 with AI 夏青空に銀糸を散らす蝉の声 見えるあなたは聞こえるわたし 2023.08.03 雨知ってるよ雨の降る日は好きじゃないだけど僕だけ少し嬉しい 2023.03.15 雨上がり飛行機雲と花吹雪シャッター押すからきみに届いて 2023.

さなコン3:コンペイトウモドキ星人

2023年4月28日から開催されていた「第3回日本SF作家クラブの小さな小説コンテスト(さなコン3)」に、2作を応募して参加しました。楽しかったです。 「さなコン3」は、書き出し文が指定されていたコンテストでした。 このnoteは、私が「さなコン3」に応募した「コンペイトウモドキ星人」に関するいろいろです。 ラストまでの展開やオチを前提に書きます。裏設定的なことも書きます。もしかしたら今後に書くかもしれないことのネタバレにもなるかもしれないことも書いているかもしれないです

むかしむかし

このページのお話は、桃から生まれた桃朗と竹から生まれた竹姫の物語です。続きができたらこのページに追加していきます。細かな構想はありません。更新しようと思った日にその日の分を書きます。目次は更新した日です。だいたい深夜に更新するので「第●夜」という目次になっています。日付を超えていることが多いので、カレンダーの日付としては実際には翌日だったりします。不定期更新です。誤字脱字単語間違い等はあとでこっそり修正することがあります。 この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件

帰ろう

「今なら帰れるね」 「そうだね」 「帰り道、あと5時間で消えちゃうね」 「そうだね」 「……帰らないの?」 「そっちこそ」 「あのね」 「なあに」 「明日のおやつは林檎大盛りのおいしいクッキーだって言ってた」 「そっか」 「帰ろうよ」 「そうだね」 2022年9月10日 中秋の名月 画像はMidjourneyで作成しました。

半魚の島

この物語は、フィクションです。 実在の人物・団体・事件・地名・呼称などにはいっさい関係ありません。 01 出発 今回の設計図の配達先は、ツキノミ島。もうすぐ沈んでしまう島。  ぼくら配達者は、危機的状況に陥った島に呼ばれる。自力では生き残れないと判断した島の棲者は、ぼくらを呼んで設計図を受け取り、その設計図を自らの体に取り込み、生き残るための性質を得る。  設計図は設計図と交換する。ぼくらは、設計図を配達した島の棲者から、彼らが持っていた設計図を受け取って、大切に保管する。

滝壺のミスカ(サキノモリ談 シロヌイ編)

このお話は、Kindle本で出版(KDP)しているファンタジー小説「サキノモリ談」シリーズの未出版作品「シロヌイ編」の冒頭です。 ※この記事は、Twitterで投稿していた内容をまとめたものです。 ※Kindle本出版(KDP)時に記事を削除する場合があります。  滝壺の底で眠っていると、ときおり、人間が降ってきた。  死んでいる人間もいれば、まだ息のある人間もいた。息があっても、体のどこかから血を流していて、そのせいか、数分も経たずに、溺れて死ぬことになるのだが。  ミス