映画鑑賞×プロ野球観戦という二つの趣味の掛け合わせは最強なのではないか?

筆者の生活を主に支えているのは、「映画」と「日本のプロ野球(NPB)」である。
どちらも幸か不幸か幼少期に出会ってしまったがために、現在に至るまでは生活になくてはならないものとなってしまった、生きるモチベーションとなっている2つの要素である。

そんな二つの趣味、「「映画鑑賞」と「プロ野球観戦」はシナジーが物凄くあるのではないか?」と考えるようになってきた。

こんなことを思い始めたのはつい最近。筆者の贔屓チームである北海道日本ハムファイターズが開幕してからそこそこ好調だったのにも関わらず、ここ6月に入ってから急激に失速し始めたからである。
しかもやけにつまらない試合が多い。今年のNPBの打低環境も左右してか、ロースコアでの接戦が多く、直近の勝たないor勝てる気がしない試合を見ているのは本当に苦痛。
執筆中の今日の試合(6/26、西武vs日ハム)なんか、序盤に両者2点取り、以降は点が入らず結局2-2の引き分け。「4時間近く何を見てたんだ?」と虚無になるし、映画館に行くか野球を見るか迷って結局家で野球を見ていたので、余計に時間を無駄にした感じが強い(つーか最近のハム、引き分け多すぎる)。
去年・一昨年なんかはBクラスをずっと死守していたから期待感も次第に薄れてきていたが、今年は序盤が調子よかっただけに「今年はいけるんじゃないか!?」的な期待を持たせてきやがったので、近頃のふがいない戦いには余計にフラストレーションがたまるばかり。

それでも野球はもう生活の一部となってしまった訳だから、野球から逃れることはできない。

そんな胸糞の悪い負け方をした日は速攻でテレビorパソコンを消し、サブスクを開いて映画を見始める。

するとビックリ、映画が始まって5分経てばもう野球のことを忘れている

そして2時間経った後はすっかり野球のことなんか頭から抜け落ちている。
いやー、映画って最高ですね。

その理由の一つに、「映画では野球の話題は全然出てこない(あくまでも筆者の体感)」というのがあると思う。

野球の話題が出てくる映画は、サッカーに比べて少ないとなんとなく肌で感じる。
最近だと『PERFECT DAYS』で役所広司が行く居酒屋で巨人vsカープ戦が流れているシーンか(ここ数年が舞台設定であるのにもかかわらず、いまだに巨人が金満球団のような扱われ方をしていたのは少し古いなと思ったが)、『ミッシング』でカトウシンスケが放つ「もう野球見れねえな」くらいしか思い浮かばない。
外国映画だと”リビングのテレビでサッカーを見る”なんていうシーンがよく出てくるが、野球はあまり出てこない。
その面でも、クソみたいな野球を思い出させないという意味で映画×野球観戦の相性の良さは十分に感じれる。

そして映画は他の娯楽や芸術よりも能動的に没入することを求められるので、より現実を忘れさせやすいと思う。

音楽鑑賞も良いと思うが、もし野球選手の登場曲が流れてきたら野球のことを思い出してしまうし、テレビを見ててもふとしたときに流れるニュース番組のスポーツコーナーで野球を感じてしまう。
でも映画ならそんなことはない。
ゴッドファーザー』鑑賞中にどうやって野球を思い出そうと言うのか? 『マッドマックス:フュリオサ』のどこに野球要素があるのか?

(※現在公開中の『チャレンジャーズ』は主題がテニスであり、テニス=球技=野球と連想してしまうので危険、『劇場版 おいしい給食 Road to イカメシ』は北海道・函館が舞台なので、北海道=北海道日本ハム、と思い出すから注意。城定秀夫監督の『アルプススタンドのはしの方』や北野武監督の『3-4x10月』は論外。)

勿論映画館に行き、スマホの電源を切って野球を忘れるのも大変効果がある。

手軽に憂さ晴らしを求めるならサブスク、本当に野球のことを忘れたいなら映画館と言いたい。

書いてて殊更思ったが、「映画で野球を相殺する」のは非常に素晴らしいサイクルだと思う。相殺されるどころか、面白い映画だったら映画のプラスが上回る。
贔屓チームが勝った日は1日中嬉しいし、その高揚感を持ち込んで映画を見ることにより、ハズレの映画を引いても「まあ贔屓が勝ったし許すか」と寛容になれる。
贔屓が負けた日は映画に没入するので、ハズレ映画を引いても怒りが2倍になることが決してない。そもそも野球を忘れているから。

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