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マンスリーから実家に通う ㉗散らかった部屋

老健の職員が、契約の説明にやってきた。前回は一人だったが、今日はもう一人同行すると前もって言われていた。新人研修かなと思ったら、私より年上と思われるリハビリ担当の女性だった。
 
訪問の30分前に、洗濯物がかかった物干し棹を寝室に押し込み、ソファの上の毛布やタオルをベッドに重ね、テーブル上のものを隅にまとめた。これで客人が座る位置からは、割と片付いて見える。ところが
 
規約や一般的な注意事項の説明をひと通り終えると、「部屋の写真を撮っても良いですか」という。普段過ごしているリビングや寝室、浴室などを撮りたいそう。返事を母に促すと、ちょっと笑いながら「嫌です」と答えた。「散らかってるから」。同感。
 
リハビリの女性が「どんな環境で暮らしていらっしゃるのか把握するためと、福祉器具を提案する参考にもなるので」というから、「前にリハビリ病院で同じことを言われて撮った写真があるので、それを届けるのではだめですか」と訊いたが、今日撮りたいという。
 
何度かの軽い押し問答の後、見せるが部屋の写真は撮らないということで、母が歩行器で案内した。あらかじめひと言あれば良かったのにと思ったけど、わざと言わないのかな。素の状態を見るために?

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