見出し画像

手抜き介護 100 介護施設入居問題

ケアマネが、介護施設関係の資料を持ってきてくれた。2週間くらい前、母が続けて2回家で転倒し「もう歩ける気がしない。老人ホームに行かないと」と言っていたことと、父の疲労具合いを見て依頼していたものだ。夫婦で入れるところが第一希望だけど、無理なら自分(母)だけでも仕方ないとも言っていた。

別件の打ち合わせを終えてから、ケアマネが両親に隠すように私だけに小声でパンフをくれた。何か意味があるのかと私も緊張するし、父も母もちょっと疑心暗鬼にこちらを見ている。ケアマネとしては、自分の一存で持ってきたのではない、そちらから求められたものだ、という意思表示だったようだ。

私だけを見ながら早口で説明し紙を渡してくるので、それを簡単に意訳してそのまま父母に回すと、2人とも「何だ何だ」という風にかじりついた。ケアマネが帰った後、「アンタが頼んでたの?」と母が目尻を吊り上げている。いやいや、あなたが前から言っているから。

ケアマネの演出も手伝って、私が先走っている体になってしまった。むしろ後手後手だと思うけどね。「前に老人ホームの話していたし、何か資料があった方が良いでしょ」「希望したって空きがあるかも分からないんだから、ゆっくり検討したら」と話しているうちに少しずつ落ち着いてきた。

中には温泉付きの施設もあって、温泉好きの父の興味を引いている。実際に動き出すかといえば分からないけれど、必要な金額や設備、規模がある程度見えていた方が話題にもしやすいだろう。この手の話は、もう10年以上前から出ては消えているし、今は母の気持ちの落ち込みも少し回復している。それにしても夫婦部屋を借りるとしたら、最低でも月に三十数万円。ここをどう判断するかが大きいんだろうなあ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?