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手抜き介護 134 マイ炊飯器

父は昔から快眠快便が自慢なのだけど、ここにきて「出ない」のを経験し始めたらしい。母が、「昨日はひどい目に遭った」という。父が出そうだけど出ないと言って、トイレに1時間半もいた。私も入りたいのに。無理やり出して薬を飲ませたら、今度はパンツを3枚ダメにした。

母が1時間半というなら、まあ20分くらいは粘っていたのかもしれない。薬が効いて間に合わず、1枚汚しちゃった可能性も。全体の機能が衰えてきているのは確かだから、そんなこともあるよね。

でも、父の話によると―。最近炊飯器を使わせてもらえなくて、玄米が食べられずにいる。母の白米だと、どうもハラの調子が悪い。便意を感じてトイレに行くが出ないので、何度も行ったり来たりした。籠ってはいない。薬を2錠飲んだら効きすぎて、またまた通う羽目になった。昨日は大変だった。

「大変だった」という点で2人は一致していて、母は「だから老人ホームに入らなきゃ」と主張し、父は「だから安い電気釜をもう1つ買おう」という。話し合いの結果、シンプルで小さい炊飯器を買うことに。

でも父が想像するお手頃価格のものは、2人の知らないメーカー製ばかり。母の好きな象印に2合炊きはなくて、結果、今使っているのと同じような多機能製品に決まった。ご飯は毎日のことだし、気分よく美味しく食べてほしい。が、そうしてまたモノが増え、テーブルが狭くなる。

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