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『みじかい小説』#149 いかづち

 地震・雷・火事・おやじ。

 昔は雷を「いなづま」と言って、稲の実が、いなづまの光を受けて実ると信じられていたんですって。

 それから昔の人は雷鳴(らいめい)を「神鳴り(かみなり)」と言って神格化したりして、あの有名なタケミカヅチはその中の一人なのですって。

 それからそれから平安時代には、かの菅原道真公が、流刑にあって没してから雷神になって復讐のために宮中に何度も雷を落としたという話。その際、道真公の土地の地名でもあった「桑原」にだけ雷が落ちなかったものだから、それ以来、人々は雷にあうたびに「くわばら、くわばら」と言うようになったんですって。

 世界に目を転じれば、ギリシャ神話の最高神ゼウス、バラモン教の最高神インドラ、元最高神であった北欧神話のトールも、みんな雷にまつわる神さまだったみたい。

 俳句においては「春雷」、「遠雷」、「稲妻」、「寒雷」が、それぞれ春夏秋冬の季語だとか。

 現代においては色んな国において、雷と名の付くバイクだったり航空機だったりが活躍しているみたい。なんだかかっこよくてスピード感のあるイメージがその理由かしら。

 変わったところでは、お菓子のエクレアは、実は雷という意味のフランス語なんですって。ホットドッグみたいな形をしているけれど、ホットドッグの由来はドイツなんだとか。

 なんで今回は文末がすべて「らしい」とか「みたい」といった伝聞調なのかというと、wikipediの「雷」のページを見ながら書いているからなの。女性言葉なのは関係ないわ。一度やってみたかっただけ。

そういえば数年前に『蜂蜜と遠雷』ていう小説を読んだのね。恩田陸という小説家による、音楽コンクールにまつわる物語で、まるで音が目にみえるかのような描写にページをめくる手がとまらなかったわ。
 wikipediaの「雷」のページには、雷をテーマにした世界の有名な音楽の一覧も載っているから、興味があったら見てみてちょうだい。リンクを貼っておくわね。

 ちなみに世界で最も雷が多い場所としてギネス世界記録に認定されているところはどこかしら。ぜひご自身で調べてみてね。

 それじゃあ今回はこの辺で。
 バイバイキン(古いわね)。


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