今も犬
こうなったらな
こうだったらなと
思った様にはならなかった
世界は平和になりゃしないし
平和な国じゃあ
あほくさい人殺しが始まる
携帯電話ばかりいじっている
盗む奪う殺す
子供を後ろに乗せたお母さんが赤信号を渡っていく
それでも
夕暮れにはちゃんと空が金色に光る
とうとう犬が死んだ
おじさんはふとした退屈しのぎが無い事を寂しく思う
僕は死んで欲しくないと願いながら
死ぬのを待っていたような気がする
そういうものだとしてもしなくても
朝になったら
清々しい光がさして
いくらかの事が溶かされていく
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