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ミレニアル世代の生きにくさを紐解く

ミレニアル世代とは?

ミレニアル世代…それは、
1981年~1996年の間に生まれた人のことだ。
(定義:米調査機関ビュー・リサーチ・センター)

主な特徴は「デジタルネイティブ」「ソーシャルグッドに共感」「フォロワーを欲しがる」「モノよりコト(体験)の消費を好む」など

人口の最大グループがミレニアル世代のアメリカは、どう見ている?

米誌タイムは、ミレニアル世代をこう名付けた。
「THE ME ME ME GENERATION」
口語訳をすると、オレオレ世代。

怠け者で権利の主張ばかりする、利己的で浅はかなナルシスト。他の世代に比べて理想主義気質で楽観的、一方でナイーブで打たれ弱い。
なんとも手厳しい評価だ。
(参考:日本経済新聞「ミレニアルの憂鬱」より)

この一年、ミレニアル世代のカウンセリングを重ねて気がついた、この世代が抱える「生きにくさ」の正体はなにか。

ミレニアル世代のキャリアコンサルタントが紐解く、ミレニアル世代の生き方とは。

1,ファスト(速さ)への執着

ファストファッション、ファストフード・・・、ファスト(速さ)に慣れている。インターネットも速さが命、通信制限なんて耐えられない。
人間関係の構築や、諦めの早さまでも、多世代よりもずば抜けて速いように思う。第二新卒の転職市場では、それがよりくっきりとわかる。

●Counseling column
待つこと、相手の速度に合わせることができない人が増えている。
待つ時間がストレスに感じるほど何事も動きが速い時代ではあるが、「世の中の動きの早さ」と「自分中心に物事を早く動かす」こととは話が違うのではないだろうか。

2,人間は機能を持つ物質という認識

人間味ある人にとっては、酷な話かもしれない。ミレニアル世代は人間を「機能を持つ物質的なモノ」として見ている。
そしてその機能が自分にとって必要であれば、あの手この手で手に入れる。

「遊びに誘ったら来てくれる機能を持った人」「年収500万円稼ぐ機能を持った人」「無条件に優しくしてくれる機能を持った人」「返信が早い機能を持った人」「おいしいお店を教えてくれる機能を持った人」「話を聴いてくれる機能を持った人」・・・

●Counseling column
この価値観がもたらす人間関係の結末はこう。
自分に有益な機能が無くなった途端に連絡を絶つ。ミレニアル世代の得意技だ。
経験則だが、この価値観は幼少期の環境(親の教育)に左右されているように思う。

3,生活水準は下げられないが、省エネで生きる

生活水準を上げるために、一心不乱に仕事に打ち込む。仕事での成功が人生の成功だ。そんなミレニアル世代は貴重だ。

何のためらいもなく言う。
「頑張った分だけ認められるなんて嘘だ。」「認められない無駄な頑張りはしたくないので、贅沢は望みません。どうかできる限り省エネで現状維持をさせてください。」

●Counseling column
個人差があり感覚値ではあるが、どんなことでも底に手が届いたことがある人は、自分で考えて動く。そして今すぐ結果がでないことも無駄と思わずに頑張る。
この差は将来どうなるのだろうか。

4,やらないストレスを溜める

紛らわしいが、”できない”ではない。”やる””やらない”を自由に選べる環境にいながらも、やらない選択をしたことだ。
典型的なミレニアル世代の特徴の一つ、自分がやらなかったことをやる人を見て、それが自分の幸せだったと勘違いをする。そしてやらない選択をした自分を嫌悪感で追い詰め、ストレスを溜める人は多い。

(ちなみに、この問題を深刻にしている要因がある。自分がやらなかったことをやる人は、やらなかった人が見るSNS上ではそれを選んだことのメリットしか見せない。自分の行動を正当化し、フォロワーやいいねを増やすためだ。)

●Counseling column
何事も、メリット・デメリットは発生する。やることで発生するストレスもある。決めるのは自分だ。
物事を考え抜き判断を重ね、自分なりの選択軸を磨いてきた人は、信念を持ちSNSに振り回されないため、やらないストレスが少ない。

5,幸せってなに症候群

幸せとは感覚的なものであり、答えは自分の中にしかないもの。
幸せを具体化して行動目標に落とし込むことができない人がかかる「幸せってなに症候群」は、悪化すると無気力・喪失感・自己肯定感の低下などの症状を引き起こす。

この病の考えられる原因は3つ。
(1)対比できる不幸せの経験がない
(2)不幸せと不自由の感覚が混合している
(3)理想主義で現実から逃避している

この病の治療法は3つ。
(1)幸せを具体化し、幸せになるための行動目標を作成する
(2)幸せを求めない体質をつくる
(3)心と頭と行動、それぞれの幸せは必ずしも一致しないことを知る

●Counseling column
治療法(1)のプロがキャリアコンサルタントである。
治療法(3)については、潜在数秘術の勉強をおすすめする。生年月日と名前で診断できるアプリもあるのでぜひ。例えば、ご飯を好きなだけ食べることは、行動は幸せと感じるが、頭は体に悪いとわかっていてストレスとなる。

さいごに…

ミレニアル世代は生きにくさを抱えながら、人生100年時代をどう生きるか。

それぞれの人生に出会いがあって、別れがあって、決断があって、ひとつの物語ができる。どんな物語になろうと、ミレニアル世代も堂々と自信を持って生きていいと思った。

キャリアコンサルタントとして、いち個人として、みんなが堂々と笑って生きていく人生を応援したいなぁと思いました。
私も”幸せってなに症候群”の患者です。焦らず実現できたら幸せだと思うことを具体化して行動する治療から始めます。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。
ミレニアル世代にも、ミレニアル世代に関わる人にも、どうか幸あれ!

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