見出し画像

農ある暮らしの魅力を伝えたい!日本各地の農家さん巡りをして得た気づきと夢を叶える新たな挑戦。【愛食コネクター みずのくるみ】

こんにちは、くるみです。
ちょうど1年前、仕事を辞めて農家さんを巡る旅をすると決めたころ、私は自分自身のブランディングをお願いしました。

旅をするなら、何か指針となる軸が欲しい。

そんな想いでお願いし、旅の羅針盤を描いてくださりました。羅針盤を掲げながら、1年弱いろんな場所を巡りました。

この記事は、ブランディングを担当してくださったなんしゅさんが、書いてくださりました。途中私の考えがあっちへいったり、こっちへいったり、、本当にご迷惑おかけしましたが、最終的には今年1年の旅のまとめのような最高な記事に仕上げてくださりました。

応援ブランディングという機会を作ってくださったなるみさん、
ブランディングを担当してくださったなんしゅさん、さとこさん、
デザインを担当してくださったいくえさん、
記事の編集を担当してくださったちかさん、
本当に感謝しています。ありがとうございました。

少し長文にはなりますが、是非読んでいただけると嬉しいです。


社会に出てから畑に惹かれた。農家さんの生き方に憧れて


── 農業に興味をもったきっかけは何だったのでしょうか。

きっかけはクラブハウスで農家さんのお話を聞いたことです。当時会社員だった私は、定時で帰宅することが多く、一人暮らしだったため時間を持て余していました。空いた時間でずっと興味があった農業について調べていたとき、クラブハウスで農家さんの話を聞く機会があったんです。

昼間でも楽しそうに話をして、自由に農作業に取り組まれている農家さんを知って、すてきな方たちだなと思いました。仕事がつまらなくて部屋に引きこもり日中パソコンと向き合っている私と比べて輝いているような気がしました。

私は元々学生時代に酪農や農業を学んでいて、自然の中で生き物とふれあう時間が好きでした。パソコンの仕事だけで毎日を終えるのではなくて、農業など自然に触れる時間がほしい。仕事に追われて窮屈な日々を過ごすのではなく、クラブハウスで出会った農家さんたちみたいに自由にいきいきと暮らしたいと思うようになりました。

そこでまずは自然に触れる時間を作ろうとリサーチを始めました。酪農も興味ありましたがなかなか受け入れてくれる場所がなくて。ならば畑作業ができる時間をつくろうと農家バイトを探したのですが、会社員と両立しながらできるバイトはなかなか見つかりませんでした。

(チームaiyueyoに参加するメンバーがまず受ける3ヶ月コーチングプログラム「ナエドコ」。自分の人生を生きる感覚と方法を”リハビリ”する)

そんな時にナエドコに出会い、0期生として参加。
自分と同じように農に興味がある仲間に出会うことができました。

そしてナエドコで出会った仲間から冨澤ファームさんを紹介してもらい、初めて援農を体験しました。実は冨澤ファームさんは当時住んでいた家の近くでした。土を触ってっているとリラックスでき、考えが整理されていくんです。この日をきっかけに会社員をしながら週末は色んな農家さんを訪れて援農を行うという日々が続きました。

(冨澤ファームにて。毎月通い、たくさんの援農スキルを学んだそう)


── そこから会社員を辞めて旅に出る決断をされたようですが、背景は何だったのでしょうか。

大好きな生産者さんと一緒に仕事をするために自分なりの関わり方を見つけたかったからです。チームaiyueyoで農家さんや酪農家さんなどの生産者さんとお仕事をする機会がある中で、何をするかより誰とするかを重視したいと思うようになりました。

農家さんは普段自然と対峙することが多いからか大らかな方が多く、一緒にいて落ち着くんですよね。好きな農家さんと働くには、自分から全国各地の農家さんのところに訪れて何に困っているか聞けばいい。旅をしながら農業への関わり方を模索して、ゆくゆくは農業を盛り上げられる人になりたいと思い、旅を始めました。


── なぜ農業を盛り上げたいと思ったのですか?

農業が盛り上がれば、消費者と生産者の距離が近くなるのではと思ったからです。

私は学生時代動物資源系の学部に入学し、そこで仔牛に一目惚れして毎日牛の世話をしたり、牛の研究をしたりと牛漬けの日々を過ごしていました。牛について学ぶ中で、雄の乳牛の価値は低いため、処分されている事実などを知りました。


(学生時代の相棒、マフィンと。)

農業についても同じで、農産物の価値が低いと感じることがあります。農家さんが土日休みなしで一生懸命働いてるのにその労働分が報われないような農産物の値付けはおかしいと思うんです。

現代のフードシステムを考えると、生産者と消費者が分断されてしまうのは仕方ないと思います。でも生産者と消費者がお互いに理解し、つながることができれば、一次産業はもっと盛り上がると思うんです。

農業を盛り上げることは、農ある暮らしをする人が増えることでもあると思うんです。農ある暮らしというのは、別に農業を営むのではなく、 普段の生活に農的な部分を取り入れる暮らしだと思っています。例えば援農体験に週末行ってみたり、家庭菜園してみたり。aiyueyoが提唱する愛食体験もその一つだと思います。

農的暮らしをすることで農産物の背景を想像して食べるようになるし、安すぎる野菜には違和感を覚えるようになると思うんです。そうすることで農業に対してきちんと向き合い、農業や畜産など一次産業の価値を考え直し、行動する仲間が増えてくれたらいいなと思っています。

農家さんには消費者のおいしい笑顔を、消費者には農業の魅力や作り手の思いを、私がつなぎ役となって伝えていきたいと思っています。

※食事を単なる栄養摂取でおわらせるのではなくて、「いのち」のつながりを感じていただくことで、お腹も心もあったかい。そんな食体験をaiyueyoでは『愛食』と呼んでいます。aiyueyoについてはこちら

旅を通して見えてきたもの


── 旅に出る際、チームaiyueyo内のブランド戦略家とデザイナーと一緒に旅のコンセプトを考えたそうですね。

旅をする際、道しるべになるものがあるといいなと思い、ブランディングをお願いしました。ブランディングの中でこれまで自分がしてきたことや私のらしさを深堀っていただく機会がありました。その中でこれまで私は自然とご縁をつないでいることが多いことに気づいたんです。

例えば旅をする前も援農先の農家さんに、農家さんと一緒に働く夢があったクリエイターの友人を紹介していました。

つなぐことでどんな価値が提供できるか考えたとき、つなげることでまた新たな出会いが生まれて、農業に興味をもつ人がどんどん増えていくのではと思いました。
これは私の夢である農業を盛り上げたいに通じると思ったんです。

そこで「農家を旅する愛食コネクター」というコンセプトが誕生しました。


── 実際にどんなところを旅されましたか。

日本中を旅しました。4月には鹿児島県沖永良部島にて援農活動を、5月には祖父母の家がある福井で田植え作業した後、北陸を周りました。夏には飛騨高山のトマト農家さんや和歌山の梅農家さんの所で援農活動。そのあとは神奈川や愛知にいるaiyueyoメンバーに会いに行ったり、青森にいるりんご農家さんに会いに行ったり、全国の面白そうなゲストハウスを訪れたり。旅を始めてから16の県、22の市町村を訪れましたね。

旅をしながらお世話になった農家さんの農産物を友人たちに届けたり、自主イベントを企画するなど土地・人・食べ物をつなぐ活動を行いました。

当初は「農家を旅する」ことをコンセプトにしていたのですが途中であることに気づき、農家さんだけでなく地域の面白い人に会いにいくようになりました。


── 旅の中でどんな気づきがあったのでしょうか。

私は大好きな農家さんと仕事をするために何ができるか探りたい、そして農業を盛り上げるために私自身に何ができるか知りたいと思いながら旅をしていました。旅をすると私がやりたいことをすでに行動している方にたくさん出会いました。

例えば和歌山で出会った梅農家さんでは梅の収穫時期になると毎年恒例の援農メンバーが集まって泊まり込みで農作業をしているんです。一日の作業が終わった後には農家さんこだわりの食事をみんなでいただきます。私は今年初めてお邪魔したのですが、温かく受け入れていただき、まるで第二の実家のようでした。

(和歌山県の梅農家のみなさんと。食事にこだわる農家さんで援農仲間と毎日食卓を囲んだ)

館山で出会ったゲストハウスのオーナーさんは、田んぼをしながらゲストハウスをされていました。都内の人が週末訪れてそこの田んぼで農作業をするんです。
農ある暮らしが体験できる場を作られているゲストハウスのオーナーさんを見て、こういう方たちと一緒に取り組みをしていきたいと思うようになりました。

(オーナーさんと一緒に、田んぼでザリガニ取り)

そこから農家さんを巡りにいくだけでなく、地域のコミュニティの輪に入り地元の方から農家さんをつなげてもらうという旅をするようになりました。
地域のコミュニティの輪に入るためにゲストハウスやコワーキングスペースによく訪れていました。

やがて昨日まで知らなかった地域の方たちと語り合う、家でも仕事でもないサードプレイスが好きなのかもしれないと気づいたんです。そしてサードプレイス作りをしたいと思うようになりました。

(地域の人たちのサードプレイスとなっている福島県いわき市のゲストハウスFAROさん)


── なぜサードプレイス作りをしたいと思ったのでしょうか。

サードプレイスで地域の人や旅人、農家さん、酪農家さんなど、いろんな人をつなぎ、農のこと、農ある暮らしを伝えていきたいと思ったからです。そのために場所は重要だと思うようになりました。

それに気づいたきっかけは自主企画イベントでした。
旅をする中で、少しでも多くの人に一次産業について知ってほしいという思いから、自主企画イベントを開催しました。

(7月に開催した牛乳飲み比べフェア。いろんな牛乳を飲み比べし酪農の魅力を伝えた)

この会では実際に酪農家さんや牧場の牛さんの背景をお伝えしながら参加者のみなさんに牛乳を味わっていただきました。

ただこのイベントでは集客に苦労しました。もちろん当日は多くの参加者に来ていただいたのですが、その方たちは同じ農業のコミュニティのメンバー。もともと農ある暮らしや愛食に理解がある人たちです。

わたしは最終的には現在農ある暮らしや愛食を知らない人たちに魅力を届けたいと思ってます。だから同じ仲間内でイベントを開催するだけでなく、いろんな人が自然と集う場所でイベントを開催したいと思うようになりました。

旅をする中でたくさんのすてきなサードプレイス、コミュニティに出会いました。それらのいいところをたくさん取り込んで、理想のサードプレイスを作りたいと今は思っています。そのサードプレイスの居心地の良さに集まってきてくださる人たちに農のことを伝えていきたいと思っています。

農ある暮らしとの縁つなぎをするために


── 現在はどんな活動をされているんですか?

現在は実家のある兵庫を拠点としながら、八百屋さんでのアルバイトとフリーランスの活動をしています。aiyueyoでは農家さんの販売の伴走やSNS運用、愛食を広めるためのイベント企画や運営をしています。


── 今後挑戦したいことはありますか。

旅をする中で見つけた新たな夢、農ある暮らしの魅力を伝えるためのサードプレイス作りを頑張りたいです。

その場所がどんな場所なのかはまだ妄想段階ですが、地域の人や街に訪れた人、子どもやお年寄りまで、みんなが自然と集まり、会話が生まれる場所。
裏には畑がついていて、みんなで畑作業をしたり、さらにコワーキングスペースもかねて仕事をしたり、勉強したり。ただお茶をして、おしゃべりするだけでもいい。

そこで月に何度か農家さんを招いてイベントをしたり、キッチンでみんなで料理を作って愛食を体感できるイベントをしたり。

そんな自由な場を作っていきたいと思っています。

私はすてきな場所、面白い人を探すために旅をしてきたのですが、実は最近地元にも、私がやりたいことをすでにやられている先輩方がいると知ったんです。

好きな場所を探すのではなく、住んだからその場所を好きになる。
やるのはどこでもいいのだ。住んでいるその場所で見つけていけばいいのかもしれない。そう思うようになりました。

だからこの一年いろんな場所を見てきた分、しばらくは地元で自分のやりたいことと向き合いたいと思っています。地元の面白い方、農家さん、酪農家さんとコラボして、人・土地・食をつなぐイベントを開催したいです。そしてわたしのイベントをきっかけに、新たな輪が広がったらとっても嬉しいです。

(酪農家さんや牛好きの方とコラボし、マルシェ出店。最近は農家さんだけでなく、酪農家さんとも繋がりもできてきました。)

また今回の旅で出会ったみなさんともまたお仕事がしたいと思っています。もっともっと私がお役立ちできることを増やさなければならないとも感じました。来年は修行の一年になりそうです。


── 最後にメッセージをお願いします。

今年、私と出会ってくださった皆様、本当にありがとうございます。皆様との出会いが、今の私を作っています。次会う時には、もっと成長した姿をお見せできるように頑張ります!

消費者とのつながりや農家さん同士で何か面白いことをしたいと思っている農家さん、地域で楽しいことを企みたいみなさん!

一緒にワクワクすることを考えませんか?

リクエストいただけたら飛んで行きます。ご連絡お待ちしております!

インスタ:https://www.instagram.com/kurumi_s_muffin/
X:https://twitter.com/kurumi_s_muffin


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?