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12月15日(金)鳥栖市基里中学校で理系啓発教育の講演と演示実験を行って来ました。

12月15日(金)、久留米工業高等専門学校の近くにある鳥栖市基里中学校へ理解啓発を行うべく、出前授業をしました。

テーマは「ものは冷えると何が起こるのか?」です。

まずは冷やしたバナナで釘をうちました。YouTubeでみながら、ほんとにできるのか?と思っていたことを無事実現できました。

破壊が佐々木の専門なので、釘を打ちつけたバナナの皮に長いき裂が入っていること、そのき裂は解凍すると、90度曲がりつつ進展することに興味を持ちました。長いき裂は冷間加工した鉄と壊れ方が似ていますが、なぜ曲がる必要があるんだ??と思いながら解凍したバナナを高専に帰ってから食べました。

基里中学校の生徒さんにトイレットペーパーは液体窒素で冷やすとどうなる?メモ用紙はどうなる?と色々考えて仮説をたててもらいました。そのあと、実際に実験もしてもらいました。

この実験では、リハーサルをした時に、佐々木があまりやったことがないけど、これはどうなるんだ?と気になって試して面白かったもの、不思議だったものを並べています。

液体窒素で身の回りのものを冷やしたらどうなるのか?グループで考えてもらって、実際に全部実験しました。中学生がとても楽しそうでした!

サランラップはパリパリに壊れるのに、ビニール袋やビニール紐、歯ブラシはならない。歯ブラシは、それこそ毛先がパリパリ壊れたら楽しいだろうな〜と思ってリハをしたら、全然壊れなかったので、すごく不思議に感じて取り上げました。

葉っぱはカチカチでパリパリに壊れるのに、つまようじはあまり変化しない。曲げたら変化はないですが、もしかしたらねじったら変化があるかも知れません。

サランラップですら、すぐに壊さないとパリパリに壊れません。低温の実験の難しさを感じました。(液体窒素中で壊せばいいことも発見しました)

輪ゴムは早く引っ張るとプチプチ千切れますが、ゆっくり引っ張ると途中からグニューンと伸びます。熱が人の手から伝わって行く様を、間接的に見ることが出来て楽しい実験です。

現象の面白さ、不思議をみんなで楽しみました。

その後、実際に工学ではどのようにこれらの実験が意味を持つのか、金属の低温脆性についてお話をしました。

とても有名なタイタニック号のお話です。

その後、簡単なハンマーをつかった衝撃試験をしました。

佐々木がハンマーで叩いた試験片。上から真鍮、アクリル、アルミが2本、鉄が2本です。長さがバラバラなのは、リハしながら長さを調整してたからです。
上から溝加工をして液体窒素に入れて冷やしてから叩いた試験片。溝加工して室温で叩いた試験片。溝加工なしで冷やして叩いた試験片と溝加工なしで室温で叩いた試験片。溝加工を施した試験片はほとんど変形せず、壊れていることがわかります。

真鍮(銅と亜鉛の合金で、黄銅とも呼ばれます)は佐々木も本日はじめて試験しました。

真鍮はとても重いので、溝加工する時にどれくらい硬いんだろう?でも、銅は降伏応力低いし、、、どうなんだろうと思いながら加工しました。サクサク溝加工出来たので加工しやすいんだ!と確認できて、へ〜面白いと思いながら、またひとつ学びました。

ハンマーで叩くと、簡単に変形もします。
意外に鉄は溝がないと冷やしても壊れにくく、溝の怖さと鉄の使い勝手の良さを学びました。

今度は生徒さんにも叩いてもらおうと思います。

最後は、大分ハイドロエキスポでの、市岡元気先生の演示実験から真似させていただいた、液体窒素を入れたデュワー瓶に熱湯を注ぐという簡単ながら写真映えが抜群の実験をして、出前授業を終了しました。

少し話が長くなったり、冗長なところがあったので、次回の機会あれば改善して挑戦したいと思います。



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