渕野健太郎

肩書き一覧:プロダクトデザイナー・カーデザイン系メディアライター・デザイン専門学校講師…

渕野健太郎

肩書き一覧:プロダクトデザイナー・カーデザイン系メディアライター・デザイン専門学校講師・デザイン系クルマ紹介人:カーデザイナーとして20年ほど勤めた後、2023年10月からフリーランスになりました。ここでは、多くの方にクルマの魅力や、デザイン全般についてお伝えします。

最近の記事

ブランド価値の重要度。レッドブルのプロモーション活動と、日本のものつくり転換期

トヨタ自動車の、ある新型EVのプラットフォーム(中の構造やモーター、バッテリーなどの総称)が、中国メーカーのBYD製になるとの情報がある。 この話を聞いて皆さんどう思うであろうか? 「とうとうこんな日が来たか・・」 「日本のものつくりは終わった」 というネガティブな方も多いのではないか? 今の中国メーカーのEV開発力は凄まじく、価格競争ではとても太刀打ちできない状況にある。 アメリカが急いで中国製EVに対して関税を大幅に引き上げるなど、今まで自動車産業を重視していた国々は

    • とんかつと、無印良品のサングラス

      最近初めて入った、とんかつ屋さんがある。 牛丼で有名な大手チェーン店の系列店だが、 その「値段」に対する「質」に驚いた。 ロースカツ定食630円。 出てきたものは、ちゃんとした「揚げたての」とんかつであり、 ボリュームも十分。 倍くらいの値段のものと寸分違わないクオリティーだと感じた。 これはすごい。。。というか、 これでいいのか?とも思ってしまった。 隣にいた外国人グループは歓喜していたが。 モノやサービスに対する「対価」という意味で、 明らかに安すぎると感じたから

      • F1デザイナーの話

        私はF1を見始めて、35年くらいになる。 最初にテレビで見たのは、1988年の日本グランプリだと記憶している。 この後に、世界的大スターになった「アイルトン・セナ」が 初めてワールドチャンピオンになったレースだ。 日本でも空前のF1ブームになる直前である。 この当時から、天才デザイナーとしてF1を設計していたのが 「エイドリアン・ニューウェイ」だ。 アイルトン・セナが1994年、悲劇の事故の際に乗っていたマシンも、 彼の作品である。 F1と他のモータースポーツで、一つだ

        • ポルシェ911のデザインは・・・

          先日、妻から 「今一番欲しいクルマは何?」 と聞かれた。 車好き同士の会話ならお馴染みの質問だが、 妻からその話が出たのは意外だった。 私は咄嗟に「ポルシェ911」と答えてみた。 ポルシェ911・・・ このクルマは、カーデザインにおいても特別なクルマだ。 初代は1964年にデビューしている いわゆる「ナローポルシェ」と言われる型だが このクルマの基本パッケージは, 1997年に996型が出るまで、33年変わらなかった。 つまり、33年間、フルモデルチェンジしていないの

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          カーデザインを評論するということ

          去年の9月に会社を退職して以来、 主な仕事の一つに「web媒体での執筆」があります。 これらのほとんどはカーデザインに対しての記事で、 私なりに読者にわかりやすく解説しようと心がけています。 さて、皆さんは「カーデザイン」というものをどのように感じているでしょうか? 「カタチの良し悪しなんて人の好みだろう?」と考えている方も多いと思います。 それは半分正解なのですが、 半分はもう少し普遍的かつ論理的に説明できるものと考えています。 ここでは、その普遍的な部分を少し触

          カーデザインを評論するということ

          歴代の日本車デザインで「1位」だと思う、2代目「日産キューブ」の話

          こんにちは。 今日は私が良いと思うデザインのクルマについてお話しします。 日本車は、昔はよく「欧州車のモノマネだ!」とも言われて、 特にクルマ好きな方からは、あまり評価されていなかった印象です。 しかし歴史を振り返ると、とてもバライティーに富んだデザインが多く、 「プロダクトデザイン」の観点から見ても、良いデザインが多いんですよ。 一般的に良い言われる「欧州車」のデザインは、 とにかく「プロポーション」にこだわっているクルマばかりです。 「プロポーション」の詳

          歴代の日本車デザインで「1位」だと思う、2代目「日産キューブ」の話

          本日からnoteはじめました!

          はじめまして、渕野健太郎と申します。 本日からnoteはじめました。 ここでは、クルマの魅力をより多くの方に知っていただく為に、 あまり詳しくない方でも読みやすい記事を書こうと思います。 現在、私はこのようなクルマをPRする仕事の他に、 ・プロダクトデザイナー ・「webCG」などのメディアへの執筆 ・デザイン系専門学校の講師 など、様々なことをやっています。 昨年9月まで、自動車メーカーにてカーデザイナーを20年ほどやっていました。 主な担当はエクステリア(外装)デザ

          本日からnoteはじめました!