見出し画像

吐血転職活動終了のお知らせ


いろいろ苦戦しましたが、転職が完了しました。

人生2度目の転職活動は、かなり苦戦しました。
初めての転職活動は27歳の頃。

ノリというか勢いで、あとやりたいことが明確だったので驚くほどすぐ決まりました。
応募したのが2社、転職活動2週間ほどで1社内定が出たのでそのまま入社しました。
スーパーアルティメットラッキー転職でしたが、その後の地獄退職禄はこちらで書きました。

1回目が1回目なので、2回目も心のどこかで余裕なのでは、と思っていました。
コロナと言えども10社ぐらい受けたら、どこかはある程度引っかかるだろう、と思っていました。

それがどこから来た自信なのかは分かりません。
[平和ボケ]というか、単純に痛かったんだと思います。

いろいろあって前職を辞め、「また仕事に就こう」と思った瞬間から、転職エージェントに2社登録して、20社ほど応募しました。

未経験のIT企業を志望することもあって、書類選考すら通りませんでした。焦った僕は、さらに3社転職エージェントに登録しました。全然合計200社以上は応募したと思います。

全体のうち書類が通ったのは2割ぐらい、かもっと下な気がします。さらに進んだ面接選考も、まあまあ落ちました。

コロナ渦において、面接のほとんどはリモート面接でした。
自室でカメラに向かってする自己紹介、志望動機、自己アピールは単純に恥ずかしかったです。それでも汗かきながら頭回して受け答えをしました。

面接の後は、キャリアアドバイザーの人に電話で報告しました。面接でこんなことが言えませんでした、こういうところが聞けませんでした、などのことを細かく報告し、エージェントから企業に再度プッシュしてくる流れでした。
最終面接を終え、(これはいったんじゃないだろうか)と思った面接も、後日「残念ながら」なメールが届き、何度も狼狽えました。

春が過ぎ、緊急事態宣言が始まり、緊急事態宣言が終わり、ゴールデンウイークが過ぎ、夏が来てお盆を超え、秋が見えてきても、転職活動は終わりませんでした。

が、4ヶ月目に何とか1社受かりました。
当初の希望通りIT企業。
30にして未経験のIT企業。
よく採ってくれたな、と思いました。
感謝に気持ちで胸がいっぱいです。

入社までの流れは、一次は人事、二次は現場、最終は役員面接といった感じでした。
一次二次を経ての最終面接はほとんど意思確認レベルのものだったと思います。
現場の人たちとの面接で現場のこと、実務的なことを聞けたので、最終面接で聞かれる、「聞きたいことありますか?」は困りました。
一応用意していた「IT未経験者に求めるものってなんですか?」っていうよくわからない質問をしても役員の方はニコニコ答えてくれたのを覚えています。(回答の内容は忘れてしまいました)

内定通知は、エージェントからメールで届きました。
内定通知書がデータで送られ、開くと採用条件(雇用形態や、労働時間などなど)が詳細に書かれていました。
若干強気に出ていた希望年収のままに提示されて素直に嬉しかったです。

久しぶりの社会人です。
約8か月ぶり。

入社前日は、なんとも言えない感情でした。
率直に言うと「なんかダルいな」というのが適した表現だと思います。
微量に緊張と不安があるものの意識したらしんどいので、自己防衛からの「なんかダルいな」であり、
それはバレンタインデーに「なんの日だっけ?」と言いながら着席して即机の中にガサゴソ手を突っ込む男子中学生的なメンタリティでした。
30歳になると流石に「お前めんどくせえよ」という客観的な視点も持ち合わせ出しました。

初出社は12時でした。

午前中に起きて、この半年間なにかとよく行っていた渋谷のカフェに行きました。
アイスコーヒー飲みながら、なんとなく(これからこうしていこう、こうはしないでおこう、ああなっちゃったし。‘ああ’が指すモノはたくさんあるな...)とかぐるぐる思考を巡らせていました。
いろいろと思考を巡らしていたら、時間は11時20分になっていました。
急いで出て駅まで走りました。(そういうところだぞ!)

会社に着くと、人事の人が出迎えてくれました。

リモート面接のみで入社まで一度も会うことなく入社したので「やっとお会いできましたね!」な会話をしながら、オフィスに通されました。

会議室で、総務の人から契約周りの説明をしてもらいました。健康保険や年金の話、身分証のコピーなどをして、その後契約書の読み合わせをしました。
最後に人事の人が「ご納得いただければ」と言ったあたりで(ハンコ忘れた!!!)と気付いて頭がクラクラしました。
契約書に割り印が必要なのを忘れていました。自己嫌悪が進みかけましたが、そうも言ってられないので「すみません、今日なんかハンコ忘れちゃって…」と言い、その‘なんか’ってなんだよ有るか無いかの二択だろと思いましたが、謝り後日捺印し持ってくることになりました。

その後、現場の上司の方が来るまで支給されたパソコンの設定などをしました。

前職の時は勤怠管理に関して、すべて手書きでした。自己申告で、「カレンダーにこの日はこの時間までどこで何の仕事をしてました。」と書き、月の労働時間から残業時間まですべて手計算でした。
が、ITな会社は勤怠管理アプリで数クリックで、完了でした。今思うと、手書きしたあと電卓叩いていた時間はなんだったんだろうと思いました。

上司の方と合流後、各部署入社のご挨拶をして回りました。
転職し気が付いたのが、自分には社交性というか社会人的な要素が思った以上になかったということでした。
来たとこ勝負で何か出てくるだろと思っていましたが、いざ自己紹介して言われたとき名前と、、、前職何していたか、、、あと何だっけ?と何も出てきません。何なんでしょうか、この感じ。
30歳になってから「30なのに...」とよく思うことがあります。ああいう場でウィットに富んだ気の利いた自己紹介ができるとは思っていないけど、もっとなんかあるだろう、と。

初日に打ち合わせが2本ありました。なんかバタバタしていたので、直前に打ち合わせがあると言われ会議室どこだろうとウロウロしていたら名前を呼ばれました。
「リモート打ち合わせなので自分のデスクでいいですよ。」とのことでした。

原始人が入社してきたと思われただろうかと心配になりましたが、「あ、うす」と変な返事をして画面に向かいました。
毎会議、冒頭に拙い自己紹介したり、よく分からないワードが飛び交う会話をラジオのようにただ聞いていました。
今や議事録を打ち込んでいる状況を同時に共有できたり、発言できる人を絞れたりと、参加するたびにカルチャーショックなことに出会います。IT企業に関係なく、コロナ自粛を経て多くの企業がそうなっていると思うのですが、その期間僕は毎日散歩とかしていたので、浦島太郎の気分でした。

その日からやたらと各部署との打ち合わせがありました。打ち合わせに臨むための打ち合わせもあったり、一日数回はありました。そのほとんどが、直に会わないので、(なんだか、エヴァンゲリオンのゼーレの会議みたいだな)と思いながら会議に参加していました。

社員数100人を超えているオフィスには、欧米の人や、中国の人もいます。中国の人は語気が強くたまに怒鳴り合っています。僕は去年仕事で中国に行った時、コーディネーターに「別に怒っているわけではなく、意思表示をはっきりしているだけ」と言われとても新鮮に感じたので、その光景は懐かしく思いました。

初出社の月曜日とその週の金曜日、それぞれ飲み会がありました。歓迎会という感じで、いろいろお話ができて良かったです。

会話の流れで「皆さんどういうキャリアを経て来たのか」という質問を僕はしました。
意外だったのは、皆さんかなり転職しているということでした。
部署の上司は、34歳で5回。飲食関連の営業から塾の教材の営業などを経て、数年前にいきなりベンチャーIT企業に入社し今といった感じだそうです。
その人は良く仕事ができる人です。

同じ部署の人は、歳が2つ3つ下の人がいますが、皆さん3回ほど転職されています。
何かしらの営業から、なんやかんやで今の会社に入ったようです。
理系の人が多いので皆さん情報処理の回転が速く、仕事ができます。会話のスピードも速く、全員司令官スタンスなので『シン・ゴジラ』みたいだな、と思いました。

その中の一人が言った「転職なんてガチャみたいなもんですからね」という言葉が印象的でした。
【ガチャ】というのはカプセルガチャガチャから来ているスマホゲームの1日1回ランダムでプレゼントカード引けるけど待てない人は課金してね、なやつなのですが...
引いてみないと分からない。のは、(会社も)入ってみないと分からない、と。なるほどな、と思いました。良くも悪くも転職はガチャだ。面接である程度、すり合わせるけど開けてみないと分からない。現に入社して2か月経った今、6割ほどはイメージとは違ったと思っています。
なので、皆さんそれぞれ何かしら思うところがあって会社を移って、新しいところで居場所を見つけ、現実と理想に折り合いをつけながら今の自分を運営しているんだな、と思いました。

最近起きた社内の事件の話題でテーブルが盛り上がっている時、横に座っていた女性が机の下でスマホゲームをしていました。
何かの時間になったらしく、その人は手際よく指で何かのアイテムを回収していました。
新しい人が入ってきて半ば強制で呼ばれた飲み会なんだな、と思い申し訳ない気持ちになりました。
「なんのゲームですか?」と聞くと、「男子高校生を美男子に育ててるんです」と返ってきて、「なるほど」と答えました。
続けて「何かゲームしてますか?」と聞かれ、「僕は普段全くゲームしないんですよ...」と答えたらその人は不思議そうな顔をし会話が終わってしまいました。

頑張ろう、居場所を見つけようと思いました。

実を言うと、初日の3時間ほどで「辞めたいな」と思っていました。
知らない人とたくさん会うこと。
ずっと気を使っていること。
オフィスにいなくてはならないこと。
僕がどんな人か測られている感じ。(逆もまたしかり)
とにかく眠くて、だんだん覇気が無くなり、「早く帰って寝たいな」と思っていました。
「今日みんなで夜ごはん行く?」と言われた時は思わず「寝たいです」と言いかけて焦りました。

2か月が過ぎ、だんだんと周りの人とフランクに話せるようになってきました。
毎日新しい発見があります。すべてのことが勉強になっています。

次の転職の時に活かせそうです。
その際、自己紹介は事前に準備しようと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?