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画餅「ホリデイ」を観ました


「画餅」というコントユニットの「ホリデイ」という舞台の配信を観ました。
東南アジアへ向かう男とその周りの人たちの話でした。


本編映像を観ながら、
以前家で観ているCMに違和感があり、奥さんに質問したことを思い出しました。

「この川口春奈は、役なの?素なの?」

「実家だと会社まで通勤何時間で〜」って悩みを探偵の着ぐるみに言ってるけど、彼女は女優だし実家長崎だよな。
でも衣装や雰囲気がめちゃくちゃ川口春奈さんとしての立ち振る舞いだった。

続けて出てきた南キャンの山里さんも「結婚したら荷物が多くて…」と隣にいる知らない女性と悩んでいた。
本人じゃないんだったらまずあの赤メガネを変えるよな。

的な、ことをしつこく説明したら奥さんはめちゃくちゃめんどくさそうな顔をしていた。


配信を観ながらそんなことを思い出しました。

「じゃあ阿部寛がいない世界線ってことですね?」

ほんとその通りだよな。

あと全然関係ないけど、
昔好きな映画を聞かれたら『ラヂオの時間』って答えてた時期あったな、とか思い出した。



海外旅行ならではの判断力の鈍さが良かった。
度の少しキツいコンタクトをしてるような、視界に膜が張ってるような、
普段なら絶対しないような判断をする危うさが海外旅行ぽくて理解できた。

ちょうど先日自分もベトナムに行ったので作品の湿度、空気感にリアルさを感じた。
旅行中、サイゴン川を背景に市場で1000円で買った「サイゴン川!」と書かれたTシャツを着ながら自撮りをしていた自分を思い出すと、どうかしてたとしか思えない。

あと「お前ら何がそんなにおもろいねん」みたいな空港警察も良かった。
これも同じくベトナムの博物館で死ぬほど笑ってるスタッフを見かけ、
「戦争資料館なのに、腹ちぎれるぐらい笑ってるやん」と思った自分を思い出した。





また話は変わるんですが、少し前に武道館でやった舞台を同じく配信で観ました。

好きな人たちの舞台に好きな人がゲスト出演するので観たのですが、残念ながら作品に入っていけませんでした。

何かテーマ的なことが見えてから、ラップやレーザー打ちまくりの派手な演出に1時間ぐらいで「疲れちゃった」と思いました。

最近、映画でも本でも漫画でも、何かをしきりに訴え分からせたい姿が見えた時、なんか醒めてしまう。

「OKわかったごめん、ちょっとそれあとで聞くわ」みたいな気分になる。


「今回のそれはダメだった。というか人間ってそもそもダメだろ」みたいな作品は心が落ち着く。

この「ホリデイ」もそんな感じが僕には良かった。

だって、あんなタイミングでキスするの意味不明じゃないですか。
1回目であのリアクションされて2回目でいけるとかありえないじゃないですか。
2回目以降どこに勝算があったんだよ。
でダメだった時のあの顔なんだよ。
どこ見て今何考えてんだよ。

海に撒くとき絶対覚えのあるお日様の香りするだろ、みんな毎日使ってるんだから、とか。

それぐらいな感じがよかったです。

無茶くちゃなのに無理がなく、自然で、何かを押し付けてこない、でも緻密に丁寧に作り上げている、そんな作風が心地よかったです。

東南アジアの暑さでおかしくなっちゃったかな?を差し引いてもちゃんとおかしい登場人物たちの愚かしさに安心しました。





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