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#Oomoriの本棚 中島らも「恋は底ぢから」①

「恋をするとね,なんだろう,具合悪くなる」

これは高校の時に聞いていたラジオで僕の敬愛するセカオワボーカルFukaseさんが言っていた言葉である.僕も所謂「メンヘラ」というやつなので,これはすごくわかる,というと彼女に怒られるかもしれないが,とにかく恋をすると結構気分が沈んでしまうことが多い.あと手が震えたりする.

恋をしている段階ではそれはここでないどこかに向かう意志であるので,苦しいのは当たり前なんであるが,何か研究だったり制作だったりとは違う苦しさがある.信念を持って成果にこだわらなかったり,「人間性を捧げろ!」とハイになったりすることができない.

この「恋は底ぢから」では,恋は永遠を孕んだ一瞬であると言っている.これはニーチェの永劫回帰の思想に近くて,思えばニーチェも想い人と浜辺を歩いてる瞬間が永劫回帰の瞬間だったんだっけな.まぁ,ニーチェも憤死しちゃったし,中島らもも「金輪際ごめんだといいながらまたやっちゃう」と言っているし,それでも具合は悪くなっちゃうんだけど.輝く時を永遠だと思えば,みんな少しは楽になるんじゃないかな.恋という人類にとって1番身近な麻薬(結構再起不能になる)と上手く付き合っていくのは人生にとって重要.

「永すぎる生の中で 交差をしたことを祝いましょう それ以上は望まない それ以上は望めない」 

ぼくのりりっくのぼうよみ「遺書」

「それだけでいい」と「故人」の言葉を借りて.

「よく似た誰かと恋に落ちた 必要なかったんだ あなたじゃなくてもよかった」

Dios「Virtual Castle」

2024.02.08 Oomori

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