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Internet陰キャラクターがウケる時代

「ぼっち・ざ・ろっく!」のぼっちちゃん、「NEEDY GIRL OVERDOSE」の超てんちゃん、三次元で言えばあのちゃん、など。
昨今は一億総インターネット時代。何かしらのちょっとした不調を検索すれば、九割がうつ病か発達障害に分類される。陰キャ陽キャなんて言葉も既に頒布しきっている。病んでいる。そうして、病んだ現代の日本に生きる大人たちにとってのプリキュアは、少し残念だけれど、ビジュアルだけは人一倍な彼女達。所謂変わり者が、ここまで憧れの的となる時代というのも珍しいのではないでしょうか。

しかしまあ、考えみれば、顔の整ったアニオタ女子や歌い手ファンの女子が、甘くてフリフリでリボンの多い、アイドルみたいなファッションを纏った姿がよく目にされるようになったあの頃から、このブームは始まっていたのでしょう。可愛いだけじゃない、何か患った雰囲気がアクセントとなって、多くの人の目に魅力的に写ったのだと思います。

チーズ牛丼君たちがこぞって大嫌いなTik Tok。しかし、あれのお陰で我々チーズ牛丼君は少し生きやすくなったように思うのです。だって昔は酷かったじゃないですか。オタク=ロリコンの犯罪者みたいな風潮。全員チェックシャツか英字プリントのシャツを着て(女ならすっぴんにフリフリロリータ)デブかガリで風呂にも入っていないと思われていた。オタクコンテンツ自体地雷扱いだったのに、小奇麗な美形がボカロやアニソンで小躍りし始めてからは、陽キャ様も平気で美少女アニメとか見るようになりましたし。

こうして、新しいメディアの出現と偶然の重なりによって、オタクも陰キャもメンヘラも発達障害も、キャラクターとして持て囃される時代となってしまったのではないでしょうか。あえてそういったキャラクターを演じるパンピーだって現れて。根っからのこういった種別で、都合の良い時代になんとか繋ぎ止められている私達は、この流行りが終わったらどうしたら良いのでしょうかね。

ぼっち・ざ・ろっく!のアニメは終わりました。あのちゃんは青ジャージを着なくなってしまった。NEEDY GIRL OVERDOSEが懐かしのソフトになってしまったら、私達はどうしたら良いのでしょうか。
Internetのアンダーグラウンド村がいきなり繁栄して、憧れのオシャレシティとなって、そのうち飽きられて、今度はモンスターエナジーの空き缶とタバコの吸い殻とブロンの空き瓶が大量にポイ捨てされた廃村となる。なんだか、私達の居場所としては正しいのかもしれないだなんて思えてきました。
またInternetで会いましょう。刹那的プリキュアたち。

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