さよならシャボン(15)　ポスト

君が笑っている。

その姿はとても幸せそうで、周りにいる人すらも、どこか幸せな気持ちになれそうなくらい。

君は幸せの運び手になったんだ。

周りに幸せを分け与え、また、周りもそれを祝福してくれる。そんな幸福の連鎖。

それなのに、祝福されてる君を見て、祝福できない私がいる。

良かったね。おめでとう。

君からすればたった一言だったかもしれないけれど。

その一言は、私がようやく絞り出した言葉だったんだ。

君は幸福の運び手だけど、他の何かも運んでいること、気付いてる？

ああ、それとも、私の幸福のポストが閉まっているのかな。

だからこんなにやるせない。

きっと間違っているのは私だけ。

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