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単行本作ってみた

はじめに

創作活動は、フリゲメインで活動していたのですが、元々は物書きで、自分の物語を読んでもらいたい、感じてもらいたい、だったら読んでもらいやすい媒体は何? 自分でできる範疇で…ということでフリゲを作っているという背景があります。
なので、イラストは描けるけれど、得意ではないって感じなので、一枚絵を描くにも非常に時間がかかるのです。そして、私の物語には登場人物が多い…そんなに描けない…と色々葛藤があり、今年から小説も出していきたいなって思い始めました。
色々調べると、文学フリマなるものの存在を発見し、自分の創作処女作である蝶塚を単行本化だ!! となりました。

環境

以下の環境で実施しました。
OS:Mac
本文作成ツール:Pages
イラスト作成ツール:MediBang Paint

また、印刷会社さんはSTARBOOKSさんにお世話になりました。
そして、文庫本のPagesのテンプレートはこちらのサイトさまからリンクの貼ってある所から拝借しました。
いや、テンプレート拝借するなら、その印刷会社さんにすればいいじゃんって思うじゃないですか。
「単行本作るぞ!!」ってなって、先に印刷会社さん選び始めて、もう入稿データ作ろうと思った時には決めてしまっていたのです…。
夢だった単行本として形にできると思ったらワクワクしてしまって、調べたい所から調べてしまった感じですね…。

Pagesで入稿データ作成

最初に、テンプレートというものを知らずに頑張っていたので、備忘録としてそこらへんも載せています。
ですが、Macという環境で、更に私の端末は日本語化していないので、特殊かもしれません。同じことで悩んでいる人がいたらぜひ。

まずは縦書きにできない
最初の一歩でつまづいたので、本当に心が折れそうでした。
言語設定で、縦書き言語にしないと、そもそもテンプレートすら出ないらしい。

こんな感じで日本語化して、多分Pagesを再起動すると縦書きフォーマットがテンプレート一覧に表示されるようになります。
ですが、多分、前述したテンプレートを使えばこんなこと気にしなくても良かったかもしれません…。

ここから先はSTARBOOKSさん固有かも…
本文はPagesで作って、PDF化するのですが、表紙やカバー、挿絵などはpsdで入稿する必要があります。
STARBOOKSさんの方で公開されているテンプレートを利用します。
また、イラストはiPadでMediBang Paintの無料版を利用しました。
MediBang Paintってpsd扱えないのかなって思ったら頑張れば扱えました。自分は、PCからpsdテンプレートをダウンロードして解凍、Google Driveに格納して、iPadでMediBang Paintを開き、「新しいキャンパス > 他のアプリからインポート」でレイヤ分けされたpsdをインポートすることができました。
ここも、地味に、苦労した…。
最終的には、こんな感じでファイルを分けて入稿しました。
※カッコ内はページ

★01_illust00_mono.psd :目次(1)
★02_illust01_mono.psd :白(2)
★03_illust02_mono.psd :透徹表紙(3)
★04_honbun01.pdf :透徹本文(最後のページは偶数:4-56)
★05_illust03_mono.psd :碧血表紙(57)
★06_honbun02.pdf :碧血本文(最後のページは偶数:58-136)
★07_illust04_color.psd :火花表紙(137)
★08_honbun03-1_color.pdf :火花本文(1ページだけ:138)
★09_honbun03-other.pdf :火花本文(最後のページは偶数:139-218)
★10_illust05_mono.psd :時刻刻々表紙(219)
★11_honbun04.pdf :時刻刻々本文(最後のページは偶数:220-288)
★12_illust06_mono.psd :鬼の話表紙(289)
★13_honbun05.pdf :鬼の話本文(最後のページは偶数:290-296)
★14_honbun06.pdf :設定表紙本文(最後のページは偶数:297-314)
★15_honbun07.pdf :後書き本文(最後のページは奇数:315-317)
★16_illust07_mono.psd :奥付け(318)

いざ入稿

なんですが、色々先走って行動していたら、懇意にしている友人が、ハイスペックマシンを買い込んで、自宅にAI生成ツールを構築したと。使ってみたいからなんか素材くれと。そんな話が来ました。
ただ、この時は「AI画像は悪!」みたいな風潮がTwitter上に沢山流れていて、自分で使うのが少し怖かったです。なので、「できるだけ自分のテイストを残しつつ、いい感じにする」って感じで使わせてもらいました。
ここでどこを変えたのか、元絵はどんなものだったのかを公開しているので、興味あればぜひ。

で、なんでこんな話をしたかというと、友人から話を貰ったのが、入稿後だったんですよね。でも、AI絵の方がやっぱり見栄えが良い。
入稿後数日で、まだ原稿チェック段階にも入っていなかったので、有料差し替えを覚悟して、イラストの全とっかえを打診してみました。
そしたら、なんと無料でOKとのこと…。心が広いわ、STARBOOKSさん。

更に、STARBOOKSさんは原稿のチェックもしてくださり、今回は「挿絵(毎話のタイトル)の、タイトル文字が見切れるかも」とご指摘をくださり、対応させていただきました。
他、ノンブルのズレ等もチェックしてくださるそうです。嬉しい。

完成

やはり、自分の作品が形になるととても嬉しいですね。
2023年11月11日の文学フリマ東京37と、当選すればコミティア146に持って行きますので、是非お手に取ってもらえれば幸いです。

俗な話…

お値段なのですが、正直、自分が満足するためだけに値段度返しで作ったので、もし元を取ろうとしたら一冊1,500円で売らなければなりません。
でも、たった300ページちょいの単行本1,500円って、いくら個人出版だとしても中々手に取ってもらえないのでは? と思います。1,500円なんてハードカバーのお値段じゃん。
で、いくらにするか悩みました。高くしたとしても、700円なのでは。ただ、やっぱり何よりも「自分の物語を読んでもらいたい、そこで金額がハードルになって欲しくない!」との思いのもと、500円の値段設定にします。多分、気が変わらなければ!

さいごに

自分の創作処女作が形になって、満足です。でも、できれば沢山の人に読んでもらいたいと思いますので、お手にとっていただければ幸いです。
そんな思いもありますので、本作はKindleでも出版予定です。
なので、次の記事は「Kindleで出版してみた」です!

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