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お酒を通じて感じる小さな幸せ

20歳を迎えて少し日が経った頃、何がきっかけだったか忘れてしまったけど、"カルーアミルク"を飲んだ。

ミルクで割るお酒を初めて飲んで、「こういうのもあるんだ」と新鮮さを感じたのもそうだったが、それよりも、味がとても美味しかったのを覚えている。
甘くて、濃厚で、本当にコーヒー牛乳みたいと思ったのが当時の感想だったが、ダイレクトにお酒ー!が主張してこなくて、ミルクの優しさが包み込んでいた謙虚さがあったのが良かったのかもしれないと、ちょっとキザっぽい考えが浮かんだ。

ちょうどクリスマスを迎えるし、せっかくだからと、久々に食べたくなったビーフシチューを作ろうと材料を買うついでに、カルーアミルクのコーヒーリキュールも買った。
最初に飲んだ時はアイスだったが、今度はホットで頂いた。
今の季節が寒いからなのもそうだが、最近行ったカフェのメニューに”ホットカルーア”があったことを思い出して、飲んでみたいと思ったのもあった。
そして実際に飲んでみると、アイスとは違った温かいミルクの優しさもあって、心身共に満たされた。

ビールなどの苦いお酒や辛口なお酒は苦手で、発泡酒も得意ではないが、それがジュースのように甘かったり、スパークリング日本酒の澪や梅酒といった、甘口寄りのお酒なら味覚に抵抗が無く飲める。
「辛口のお酒を飲めたらカッコいいだろうなぁ」と憧れを抱くこともあるが、多分無理だろうなぁと思う。
子どもの頃から変わらず甘口が好きな自分に対し、「まだまだお子様だな」と思いつつ、「甘口を好きなままで本当に良かった」と、カルーアミルクを飲みながら思った。

…色々な事が毎分毎秒ごとに更新されていくこの世の中で、私は、ゆっくりと、ゆったりと、だら~んと、体も心も思考も緩ませた。

暖められた自分の部屋で、大好きな料理を食べ、甘いお酒を飲み、好きなYouTubeを見たり、好きな漫画を読んだり、音楽を聴いたり__

世界や周りの喧騒から離れて、自分で作った
安心して息ができる居場所】でのんびりと過ごす__

美味しいものを食べて舌鼓を打ち、自分にとっての心身の休息の時間を過ごしている、この__当たり前にある事が、多分幸せなんだなと思った。

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