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短歌  想い出チョコレート

   十四歳初バレンタインの轟を
    チョコ一粒でタイムトラベル
    

 ある日 誰からともなく女子から告白できる日があるらしいと噂が出始めました。瞬く間に当時の女子中学生は夢中になりました。五十年以上も前のことです。
 調べると、もっと前から神戸発で仕掛けられたらしい(モロゾフ)のですが、有名な話でしょうか。知りませんでした。
 ドキドキどころではありません。身体全体 心臓音がとどろいています。「受け取れない」と、返されて 恥ずかしさに 私はひたすら海へと自転車を漕ぎました。五十年後 淡い失恋は キラキラした想い出になります。時間という魔法。
 その時のチョコレートは モロゾフ
 失恋しても モロゾフは好きなまま。
まんまと してやられていますね。


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