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「について」「に関して」の使い分け(日本語教育クイズ! 経験からデータへ 14)

問題

2級文法の「Nについて」「Nに関して」はNに入る名詞の硬さが違う(「に関して」の方が硬い)と言われています。そのほかに、この両者の違いは何でしょうか?

a 連体修飾形の使用頻度
b 後続文脈に来る動詞の種類
c Nという名詞に対する話者の態度

正解は……










正解 a 連体修飾形の使用頻度

「Nについて」は「Nについての」という連体修飾形がありますが、全体の9%程度を占めるだけです。一方、「Nに関して」は「Nに関する」という連体修飾形が全体の73%を占めています。つまり、「Nに関して」は圧倒的に連体修飾の文脈で使われているのです。詳しくはシリーズ5巻第1章の澤田論文をご覧ください。


■この記事の執筆者
岩田一成 聖心女子大学日本語日本文学科教授

■この連載で取りあげている本
現場に役立つ日本語教育研究 全6巻(山内博之 監修)


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