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おひげは手入れしよう。

やぁ、いらっしゃい。今日も元気かい?

店を見て回ると、よく目にするコラボアイテム。
たくさん人だかりが出来るね。

アイテムは気になるんだけど、
普段より混むのがこれが困っちゃうなぁ。


ヒゲ脱毛業界。


メンズ専門ヒゲ脱毛がここ数年、大はやり。

産業としては20年以上も前からあるものの、
コンプレックスと敬遠もあり利用者は希少な業界だった。

とはいえ、スマホが流通し動画やSNS広告。
インフルエンサーや芸能人の発信により利用者は急増。

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医師監修によるクリニックの独壇場のような市場。
現在それらはエステティックが主戦場に移りつつある。

小型店舗の増加。
機械の機能性向上。
低コスト起業。

様々なメリット面をぶら下げて、
一斉を風靡するような業界でもある。

輝かしい一面と、薄暗い側面。
今回はそんなヒゲ脱毛業界のお話だよ。

グループ店舗。


M氏は某脱毛グループサロンの店長。
とは言え、肩書は代表取締役。

元々、直営店舗で数年勤務。
その後自身の店を持つ形で出店する。

本部はフランチャイズ制度を取り入れている。

主には店長格、またはそれに準ずる人間には積極的に
独立を促し店舗はコロナ前からいいペースで増加。

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店舗設計、機材、ノウハウ、一応の集客。

独立後も運営迷子にならないよう、実務に集中出来るよう
サポートは充実。独立後も不満は少ないグループと言う。

M氏の店舗は現在10年を越えており、
業界的にはやや長い店舗で順調。

立地は繁華街近くの大通り沿いのビルの空中階。
一見分かりづらいものの、知名度が高くネットでよく検索される。

M氏自体はあまりそのからくりも分かっていないが、
問い合わせに不自由はなさそうな為、業務に専念。

フラッシュ脱毛。


エステティックサロンで使用される脱毛は
原則「フラッシュ脱毛」がメインとなる。

置き型の機械で照射面がガラス。
患部を直前まで冷やし、照射をする。

コレにより黒いヒゲの毛根にダメージが入る。
濃さと照射力によって変わるけど、ちょっと痛いそう。

ごめん、やってないからそこはわかんない。
イメージとしては輪ゴムを引っ張ってパチン。

それくらいの感じ?超痛そうだけど。

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フラッシュ脱毛の上位というか、
医療領域のレーザー脱毛。

これは更に威力が強く、人によっては麻酔レベル。
徐々に弱らせるフラッシュとは違い一撃が重い。

あまりの痛さに通うことを手控えるケースも多い。
そして高額なケースも多いね。

完全自費の美容皮膚科がメンズ脱毛専門で、
ビジネス型出店をしていることが多い。

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近場でコストを抑え、ある程度期間を持って
脱毛に取り組むのであればエステティック脱毛。

スピード感を求め、やや高額で痛みがあっても
目的が明確であればクリニック脱毛。

二分している印象が強いけど、
実際のところ数でいえばエステ優勢かな。

医療になると広告のやり方も難しい。
その点、少し格安エステティックはグレーなものも多い。

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全部が全部そうではないが、
お試し一回でツルツル!みたいな誇大広告がまかり通る。

恐らく指導などは入るだろうけど、
どんどん新規参入がある為、いたちごっこなのかもしれない。

その点、M氏のグループはしっかりしている。
個室も多く、カウンセリングもきっちり。

価格も安いとは言えないが、無茶な金額でもない。
リピートや紹介も多く、需要は尽きず健全な運営ではと思う。

逆に、業界の名前を落とす行為も多い分、
辟易しながら話してくれていたよ。

問題点。


フラッシュ脱毛は広範囲で痛みも軽い。
施術もすぐに終わるため、ライトユーザーを囲いやすい。

単価を抑えどんどん、新規ユーザーに割引キャンペーンを
発信していくことで顧客獲得を狙いやすい。

ただ、悩ましいところで言うと、
「黒い毛」しか反応しないところが挙げられる。

年齢にもよるけど、日本人は白髪になる人が多い。
ヒゲもまた例外じゃない訳。

そうなると、いくら照射脱毛したところで
白髪部分には効果は出ない。

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黒いヒゲがなくなり、白い部分がまばらになるそう。
こういう時は「ニードル脱毛」をM氏は勧める。

その名の通り、毛穴に針をさして毛根に直接電流を流す。
一気に毛根を死滅させる方法で、白いもへったくれもない。

一度施術を済ませれば概ねヒゲは抜け落ち再生はしない。
生え変わり周期もあるが、その抑制効果も大きいそう。

細胞の部分破壊も伴うため、医療機関専門になる。

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デメリットはやはり激痛。
一本一本ということで、小刻みに電流がながれる。

フラッシュ脱毛で全体のヒゲ母数を削減した後、
仕上げのニードル脱毛はコスパと徹底に最適。

男性って大変だなぁと。
顔に電流、言葉だけ聞くと正気では出来ない。

それほどまでに、ヒゲに対するコンプレックスは
ビジネスに直結し、産業も活性化している。

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それでも統計上、ヒゲ脱毛を行ったことのある男性は、
全体的に見ても10%にも満たないそう。

恐らく気にしている人も多くいるけど、
敬遠をしているという人が非常に多いのかもしれない。

その辺り、女性の脱毛は利用者が多く
新しいマーケットとしてフォーカスされている背景が見えるね。

労働環境。


前述の通り、M氏は自身のビジネスとして、
フランチャイズ店舗を運営している。

サポートはあるし、顧客もいる。
ただし何かあった際の責任は当然、自身に直撃する。

コロナ期間は利用客も減り、ステイホームは
脱毛の足を遅らせた。

その上、超格安店舗の大量出店。

一瞬賑わったが、これらもオペレーションの問題上、
予約が取れないだの、撤退が続くなど芳しくはない。

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長らく自店舗で続けている中、
このままこの事業を続けていっていいものか。

M氏もまた、決意堅く一からビジネスを興したタイプの
経営者という訳ではない。

やや成り行きもあったか、見通しと脇の甘い計画性は
随所に感じられるところはあった。

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一生これでやっていけるのか。
もちろん土日もないし、夜も遅い仕事。

嫌いな仕事ではない。
ただ、手放しで好きと呼べるかといえばそうでもない。

数年立って無感情な自身と向き合っていく。
そんな時期に縁あって、話す機会があった。

色々教えてくれた分、業界の色も知ることが出来た。
こういう悩みをもつ店長は多いのかもしれないね。

これから。


ある時、M氏から連絡が入る。

会社を譲渡し、元々の先輩にあたる人物に
経営者を交代したのこと。

自身のしたいと思う業界に、
一歩踏み出していきたいという意向だった。

店舗はそのまま継続、価格も変わらず人だけ入れ替わる。
M氏の知り合い経由などのお客さんがどうなったかは不明。

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基本的に既存客は従来通りに利用が出来る。

このあたりはフランチャイズ。
人が変わっていても徹底された仕組みで影響がにない。

自分が居なくても何も変わらない。
そんな想いと葛藤が、M氏を走らせたのかもしれない。

願わくば次の仕事が自身の満足が
いくものであることを願うばかりだね。

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