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おいしさは正義。

やぁ、今日もいらっしゃい。美味しいもの食べてるかい。

昨日の宅建士に引き続きだけど、調理師免許って資格があるんだけど、何気に私はそれを持っている。

けど、使う機会がない。たまたま学生時代にアルバイトを頑張ってたら受験要項を満たしたので、受けたら合格した。それだけさ。

ただ、持っているという話をするとそれなりに触りのネタになる。
料理もそれなりに出来るけど、調理師なんてご立派なもんじゃないよ。

フランチャイズ。


フランチャイズとは、フランチャイズ本部となる企業に、加盟店がロイヤリティ(対価)を支払って、ブランド名や看板を使う権利や経営ノウハウを得て事業を行うビジネスシステムのこと。

市場は1,286チェーン、店舗数約25万店舗、売上高で25兆9千億円と極めて大きな市場規模。

チェーン数や店舗数は減少傾向だそうだが、、売り上げは微増している為、生産性の高いテンポを残していることがよく見れる。

有名なところで言えば、コンビニなんかが分かりやすいかな。
飲食店や、出張型ハウスクリーニングなんかも当てはまる。

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FC店舗は、本部側にとっては低コストでの事業拡大を可能とする。

既にに土地や店舗物件を有する(または準備する)形で加盟店が参入するため、取得にかかる時間や費用を大幅に短縮できる。

また、加盟店希望者からノウハウや看板料と引き換えに、加盟金も受け取る事が出来、オーナーがスタッフとして稼働してくれる点も大きい。

加盟店希望者としては、その業界を知らない素人同然のスタートでもある程度準備を揃えた状態で参戦出来るため、双方の利害が一致する。

まぁ、いいとこだけ聞けば非常に合理的なビジネススタイルだよね。

今回はそんなフランチャイズ店舗で頑張るお話だよ。

餃子屋。


M氏は裏路地がの小さな店舗で餃子屋を営むオーナーさん。

年齢は50を超え、小柄な体格と、草食動物のような小心者。決して人を傷つける言い回しをせず、傷つけられないよう、人を選び距離を取るタイプ。

元々、出版業界の事務職で長いこと働いていた、準大手に位置する企業。
定年が決まっており、年齢に達したら必ず辞めることになる。

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自らの資産、収入、家庭の将来的支出を逆算して考えた時、M氏は絶望と共に気付いてしまった。

「詰んでる」

気丈な奥さんと、3人の子供。立派な家。
M氏は自分には分不相応なまでに恵まれた境遇。と自虐気味に語る。

確かに、年頃の子供三人を養ってマイホームまで抱えるとなると、固定費だって安くはない。

今のままでも当分は持つ。
ただ、先々必ず詰んでしまうことが見えてしまったM氏は絶望する。

説明会会場へ。


事務職一本でやってきたM氏は、とても自分の力で独立してやっていくなんて無理だ。

と考え、素人でも独立出来るフランチャイズ店の説明会へいくつか出席していくことにする。

色々ある中で、最終的に結論を出したのが小さな餃子屋だった。

食材は無添加、生でも食べれるほどの無菌の豚と言われるものを使った餃子は、当時小さかった自分の子供でも喜んで食べられるほどのものだったそう。

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好き嫌いの多い子供がこんな喜んで食べれられるものなら…。

と、自らの環境との親和性もあったようで、速やかにM氏は独立を決行する。会社も退職の意志を伝え、空き時間に開店業務を進めていく。

程なくして、店舗オープン。

郊外に住むM氏は、人の多い地域に出店することは必須と考え、自宅から離れた都会の路地裏に店舗を構える。

最初は不慣れな餃子を包む作業。

不器用なタイプのM氏は相当な量を包み続けたのだろう、人より鈍い分、人より多くの時間をかけてやっと対等になれるかどうか。

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自己評価の低いM氏は常に人を見上げる姿勢で日々不慣れをこなしていく。
店舗集客は当初少し手伝ったくらいだったが、割とお客さんが来た。

餃子メインの客単価だと、少々厳しいなと思っていた。
お酒を多く頼んでもらって何とかなるのかなという感じ。

とは言え、まずはお客さんが来てお金を払ってもらう。という原体験はM氏に大きな衝撃を与えた。

コロナ禍突入。


2020年4月に緊急事態宣言が発令され、飲食店のM氏は突如として苦境に立たされることになる。

まだ開店からわずかの期間しか経っていないのに、休業要請を受ける形になる。M氏の絶望は表情にくっきり出るほどに分かりやすかった。

時短協力金という毎日もらえる制度が飲食店には適用されるんだけど、最初の方は申請もしないといけないし、なかなか給付までスムーズな対応が取られていなかった。

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M氏の資金は徐々に底が見えはじめ、奥さんからも冷たくあしらわれるようになっていく。

家族の為と奮起してはじめたものの、何とも不憫な状況に落とされたもんだよ、こんな環境の人は時期柄多かったんだろうね。

デリバリーは登録過多で申請しても返信まで時間がかかる時期。
M氏はテイクアウトにシフトすることにする。

もともと餃子はかさばらない料理で、箱詰めもしやすい。
焼いてからでも、冷凍状態でも提供が可能ということで、少しでも売上貢献につながればと、箱や袋、タレ用の容器など資材も発注する。

しかしながら、テイクアウトのブレイクはしなかった。
有名チェーンや、テイクアウト専門の餃子屋だって結構ある。

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しかも路地裏の店舗のテイクアウト。コロナ禍じゃ誰も歩いてないよ。

そもそも、少し高価格設定の無菌豚餃子はテイクアウトにも不向き。
周りの注意に耳を傾ける事ができず、焦りで状況が見えない典型的な罠にハマっていくM氏。家庭では会話がなくなっていく。

結果、急ごしらえのゼロゼロ融資により、一時的に耐えることになる。
少し遅れて、時短協力金なども入るようになり、小規模店舗としては休んでる方が儲かるという謎の状況が訪れる。

話していて、安心というM氏の緩みは、少し気になる部分があった。

テイクアウト唐揚げ。


ある日、M氏は機嫌が悪かった。

話を聞くと、何やらフランチャイズ本部と意見がかみ合わないことがあったそうな。

今でこそブームは終わったけど、当時唐揚げのテイクアウトは人気で店舗もどんどん増加しており、隆盛の時期。

その流れに乗っかって、本部オーナーが別ブランドで唐揚げもしようと名のりを上げる。既存の店舗は2枚看板で餃子のテイクアウトも導入だ。という流れ。

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M氏としては、もともと子供でも食べられる餃子という信念のもとに開業をしている。利益重視の唐揚げという考えは好ましいものじゃなかった。

しかもテイクアウトで一回コケているM氏としては色々、思うところもあったのだろう。オーナーと理念が一致しないんじゃ機嫌も悪くなる。

ちなみに以前紹介したF氏の記事紹介していたが、このテイクアウト唐揚げ店は惨敗する。

ともあれ、M氏は毒まんじゅうを掴むことなく、真面目に餃子販売一本で継続的に頑張る。

これから。


コロナ禍も抜け、今では人通りも多くなった繁華街。
裏路地にも人の流れが戻り始めている。

M氏の餃子屋も、細々と続いておりSNSを見るとお客さんからレスポンスがあるくらいの距離感で支えられているようだ。

まだ一度冷めた夫婦の絆を取り戻すのは時間がかかりそうな雰囲気だが、せめて子供には行きたい学校に行かせたい。

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そんな当初の目的に対し、ブレずに努力しているM氏。
下手なんだけど、結構好かれる要素もある人柄。

上がる光熱費、原価。逆風が強い中、客単価の低い業界。
そして始まるゼロゼロ融資返済。前途多難な状況は変わっていない。

M氏は今日も餃子を包む。
明るい未来は遠いが、到達まで今は様子見といったところだね。

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ここまで見てくれてありがとう。

楽しんでもらえたら最高です。
いつも来てくれることの感謝を禁じえない今日この頃。

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それでは、また。

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