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お父さんも高校の時は原付乗ってたんだよ

下の娘と二人で歩いているときに、後ろからバイクが走り抜けていきました。すると娘は、お父さんはバイクに乗ったことある?
と聞くので、こう答えました。

高校生の時に原付バイクの免許を取って、乗っていたんだよ。ほら、あそこに走っている小さ目のバイクあるでしょ?あれだよ。

へ~、バイク乗ってたんだね~、いいね~。

と他愛もない話をしながら近所に買い物にいったのですが、この何気ない会話でふと高校生の頃の原付の思い出を思い出しました。

高校生の頃だからもう30年くらい前の話になるでしょうか。もう恐ろしいほど月日が経っているのに愕然とする気持ちは何とか脇に置いて話を進めます。

高校では、硬式テニス部に所属していました。
(メモ:いつか、このテニス部の話を書きたい)

同期にしか信じて貰えませんが、当時の私は今と変わらず太っていました。ただ、動けるデブとして同学年で一番テニスが強かったんです。
理由は小学生の時にテニススクールで基礎をみっちり叩き込まれていたという事だけなんですけどね…

さて、テニス部の中でもう一つだけ取り柄があって、私はテストの点を取れる男として知られていました。理屈とかは知らんけれど、こうやれば問題が解けるとか、これはこれだけ覚えれば数学のM先生は大丈夫とか、そういった山師的なことが出来たんです。

なので、放課後に高校の最寄りの戸塚駅のミスドに数人の男女の同級生で集まってテストで点を取るための方法を教えたのも結構ありました。
ミスドでは、コーヒーお替わり自由だったし、本当に良い場所でした。

さて、そんな私に勉強というかテストで点を取りたいテニス部の女子2人から、私の家に行くから教えて欲しいという、なんとも甘酸っぱいオファーをさらに酸味が増す夏休み前の期末テスト直前に受けたんです。
ここで一応断りを書いておくと、その二人には彼氏がいて、私が出る出番などないというなんともあれな状況ではありました。
モテない私からすると、嬉しくないはずはなく、多分裏返った声でいいよ~って答えていたはずです。

さて、勉強当日。晴天、少し汗ばむ陽気。
私の家は、駅からも遠く、バス停からもある程度距離があるそんなところに住んでいました。

バス停まで、彼女たちを迎えに行って、家に連れて行って一緒に勉強することになり、到着予定よりも何本も前にバス停で待っていました。
その時何を思ったのか、私は原付で迎えに行きました。

到着予定のバスで眩しいお二人が地上に降り立ちました。
お迎えありがと~ムネ~!(これが私のニックネームでした)
お、おう、じゃあいこっか?

反対側に渡って、少し大きめの通りを横切るとそこからは人通りが少ない道になっていて、そこからは家までずっと上り坂。そこまでくると、暑さとその坂道のためか、こういわれました。

ムネ、みんなでJOG(原付の名前)にこっそり乗ってこ~よ!

と、言われ大丈夫かなと思ったものの、後ろに女の子を乗せるというご褒美を断れず、邪な私は乗せることにしました。

背中に女の子を感じながら、フルスロットルで坂道を上がって家に向かいました。

で、この話は終わらないんです。
その後坂道を登っていく途中でお巡りさんに止められたんです…

終わった。。。

そう思うのは当然で、私たち三人はシュンとしてどういうお裁きがあるのかを待つしかありませんでした。

どこ行くつもりだったの?とお巡りさん。

これから自宅(住所も伝える)に行って、このお二人にテスト勉強を教える予定になっています。と正直に伝えました。

すると、お巡りさん。
そうか、原付は2人乗りも3人乗りもできないのは知ってるか?

はい、知っています。バス停から距離あったのと暑いのもあって乗せてあげたくなり乗せてしまいました。すみません…

と答えると、

そうか、今回は初めてだろうからこれから同じことしないなら行って良し。

あ、ありがとうございます!と3人声を揃えて言ったのを今も覚えています。

その後は、ちゃんと歩いて家に行って、勉強しました。
有難かったなぁ本当に。

私がお巡りさんだったら、2人の女の子を乗せてる男子みたら、チョイ嫉妬して切符切るかもしれませんが、そのお巡りさんはそうでなくて助かりました。

この話はまだ下の子には伝えてないですが、まあ悪いことなんで真似はして欲しくはないですが、30年振りに脳内から再生されていきた懐かしい思い出にちょっとニヤッとしてしまいました。

また原付にのって、気持ちい風感じたいなぁ。



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