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AIのべりすと「隕石」

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……
ダメだ。どれも役に立たない。
もうすぐ隕石が俺の頭上に降ってくるのは分かってるのに。
俺は一体、何をすればいいんだ?

『…………』

ふと、その時だった。

『……ねぇ、タケルくん』

俺を呼ぶ声があった。
顔を上げるとそこには、いつものように微笑む美春さんがいた。

『私はね、ずっとタケルくんのことを見守ってきたんだよ』
「えっ……」
『タケルくんが頑張ってる姿も、苦しんでいる姿も、泣いている姿も全部見て来たよ』

そう言って美春さんは、優しく俺の手を握った。

『だから分かるんだ。今、タケルくんが何で悩んでるか』
「……」
『私なら助けてあげられるかもしれない』

その言葉を聞いて、俺の中で何かが変わった気がした。

「本当ですか?」
『うん!任せて!』

そして美春さんは、俺に向かって言った。

『私がこれから言うことをよく聞いて』
『まずは目を瞑って』

言われた通りに目を閉じる。
すると、突然、体がフワッとした感覚に襲われた。
まるで重力から解放されたような不思議な感じだ。

『次に自分の手を握ってみて』

言われた通りに手を握る。
何も握れない。
ただただ空を掴むだけだった。

「……?」
『大丈夫だよ。そのまま続けて』

不思議そうな顔をしている俺を見て、美春さんが優しく微笑みかけている気がした。

『じゃあ次は、自分の胸に手を当ててみて』

胸に手を当てる。
しかし何もない。
やはり空を切るだけだ。

『安心して。ちゃんとあるから』
「あっ!」

次の瞬間、俺は確かに感触を感じた。
柔らかい何かが手に伝わってくる。

『さぁ、目を開けてごらん』
「うわっ!」

そこには広大な宇宙が広がっていた。
いや違う。これは星じゃない。

『綺麗な景色でしょう?』

それは美春さんの胸だった。
つまり俺は、今、美春さんに抱きしめられているのだ。

「あの、これってどういうことなんですか?」

状況が全く理解出来ない。

『私の力を使ってタケルくんに宇宙を見せてるの。綺麗でしょう」
「は、はい……」

確かに凄く綺麗だ。
それにしても何というか……、

「……凄く大きいですね」
『えへへ……。ありがとう』
『でもあんまりジロジロ見ちゃダメだよ?恥ずかしいから』
「す、すみません……」
『試しに中に入ってみる?』
「え!?そんなことが出来るんですか!?」
『うん。ほら』

美春さんは俺を引き寄せると、そのまま胸の中へと導いた。
そこはとても温かくて心地良い場所だった。

『どう?気持ちいいでしょ?』
「はい……」

こんな素晴らしい場所に居られるなんて夢みたいだ。
このままずっとここに居たい気分になる。

『良かった。気に入ってくれて嬉しいよ』
「はい……。本当に素敵な場所で……」
『ん?どうかしたの?』
「えっ……?」

そこでようやく気付いた。
この空間には音が無い。
真空状態だ。
もしかしてここは本当の宇宙?
そんなことを考えていると青い星がこちらに向かってきた。

『あ、あれは地球です!』

美春さんの声が聞こえる。
ということはやっぱり本物の宇宙なのか?

『タケルくん!危ないから離れて!』
「えっ?」

次の瞬間、地球は大きな隕石となって俺達に迫ってきた。

「う、嘘だろ……」思わず目を瞑ってしまう。
『大丈夫!怖くないよ!』

その言葉を聞いた時、俺の中で何かが弾けた気がした。
そうだ。俺はここで死ぬ訳にはいかない。
絶対に生き延びるんだ! 俺は覚悟を決めて目を開いた。
すると目の前に大きな岩が現れた。
とても大きな岩だった。
青くて綺麗な星は大きな岩に激突して粉々に砕け散った。
まるで花びらが舞い落ちるように破片が次々と降り注いでくる。
その光景は幻想的で美しくもあった。


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