AIのべりすと「ガチャ」

ガチャ
・R「黄金の幻想郷」
・SR「金色の魔導書」
・UR「魔法の国の姫君」
・SSレア「魔法の国のお姫様」
・SSR「魔法の国の王女」
・LR「魔法の国の王子様」
・MR「魔法の国の魔法使い」
・N「魔法の国の騎士」
・P「魔法の国の賢者」
・S「魔法を統べる者」
・L「魔法を極めし者」
・O「魔法を極めし者」
・H「魔法の国の守護者」
・C「魔法を極めし者」
・J「魔法の国の使い」

お目当てのカードが全くガチャで引けない。
これは操作されているのではないか。
俺はサポートセンターに連絡した。

「はい。サポートセンターでございます」
「あの、すみません。ガチャでカードが偏ってると思うのですが、返金してくれませんか」
「はい。お客様のご希望に添えず申し訳ありません。お問い合わせ頂いた内容ですが……」

俺が課金しているゲームのサポートセンターの対応はとても丁寧だった。

「ありがとうございます! これからも頑張ります!」

俺は電話を切り、再びゲームを開始した。
【名前】佐藤太郎(さとうたろう)
【種族】人間 【年齢】40歳 【職業】無職 【レベル】1 【HP】100/100 【MP】50/50 【攻撃】10+2=12 【防御】8+1=9【魔攻】7+2=11 【魔防】5+3=8 【敏捷】16+4=20 【運】80

「なんだこれは……」

ゲーム内のデータが俺の本名になっている。
年齢や職業もだ。
しかもレベル1? こんなことありえない。
まさか……。
俺は落ち着くために一旦ジョギングすることにした。
走ると少し冷静になれるかもしれない。
俺は走りながら考えた。
まず、この世界について考えてみよう。
さっきスマホを確認したら圏外になっていた。
すると外の景色が急に暗くなり、地面が揺れ始めた。
地震かと思ったが違ったようだ。
地面にヒビが入り、その隙間から黒い霧のようなものが現れた。
そしてその黒い霧の中から何かが出てきたのだ。
そいつらは全身真っ黒な人型の魔物のような姿をしていた。
顔は無く、目だけが赤く光っていた。
数は15体ほどいるだろうか。
奴らが襲ってきたので俺は応戦しようとした。
しかしステータス画面を開いて愕然とする。
なんと俺の攻撃力が1しかないではないか。
攻撃力が1だと!? どうなってんだこれ……?ここは現実なのか……? 俺が混乱しているうちに魔物達は一斉に襲いかかってくる。俺は咄嵯の判断で近くの草むらに飛び込んだ。
魔物達の攻撃は空振りに終わった。
しかしすぐに別の方向から新たな魔物達が姿を現した。
くっ……。このままじゃ殺されるぞ……。
俺は必死に頭を働かせ、どうにかして逃げ出そうと考えていた。
そうだ! 魔法のアイテムを使えば……!
L「魔法を極めし者」を使う!俺はポケットに手を入れてみたが何も入っていない。……え? どういうことだ? 何も無いぞ? そういえば服装もランニングウェアだし、武器なんて持ってないよ……。
あーもうダメだ……。死ぬのか俺……。
諦めかけたその時だった。

「危ない!!」

声が聞こえたかと思うと目の前に女の子が現れて魔物達に向かっていった。
そして剣を振るうとその斬撃が衝撃波となって魔物達に直撃した。

「今のうちに逃げるわよ!」

女の子は俺の手を取って走り出した。
助かったぁ……。でも一体誰なんだろこの子……。俺たちはそのまま走って森までたどり着いた。
森の中には湖があった。
とりあえずここで休ませてもらおうかな。
俺は湖のほとりに座って休憩することにした。

「ふう……」
「大丈夫?」

改めて近くで見ると凄い美少女だ。
金色の長い髪に青い瞳をしている。
身長は160センチくらいあるだろう。
胸は大きくはないがスレンダーな感じがとてもいい。

「ああ。なんとかね」
「良かった」
「助けてくれてありがとう」
「当然のことをしただけよ」
「君はどうしてここにいるの?」
「私は魔法の国からやってきた魔法使いよ」
「へぇ~魔法の国から来たんだ」
「信じてくれるの?」
「うん」
「私の名前はアリス・ハーミリオン。よろしくね」
「こちらこそ。僕は佐藤太郎です。ところで魔法の国ってどんなところですか?」
「魔法の国は魔法を極めた者しか入れない特別な場所なの。そこには不思議な動物たちがたくさん住んでいて、みんな幸せに暮らしているの」
「それはすごいですね」
「そうなの!魔法の国の人たちはとっても優しいんだよ!」
「なるほど……」
「それにしてもタローさんはどこからきたの?」
「俺はXX区に住んでるんだ」
「XX区?聞いたことないなぁ」
「え!?日本って知らないの?」
「にほん……?」
「いや、なんでもないです……」
「それより、あなたはこの世界について知ってることはあるかしら」
「実は俺もよく分からないんだよね。気がつけばここにいたっていうか……」
「そうだったのね。ちなみにあなたの職業は何なの?」
「無職だよ」
「無職!?そんな職業があるの?」
「なんか無職なのにレベル1になってるみたいでさ、攻撃力も1しかないんだ。それで殺されそうになったところを君に助けられたというわけさ」
「レベル1!?それなら仕方がないわね……」
「俺はこれからどうすれば良いんだろうか……」
「あの……良ければ私の家に来る?ここからすぐ近くだから」
「ほんと?行く行く!」

こうして俺は異世界の魔法使いの家に招待されたのであった。

「ここが私の家よ」

アリスに連れられてやってきたのは一軒の家だ。
外観は西洋風の家で、庭には花壇があり、綺麗に手入れされている。
玄関の扉を開けると中から女性の声が聞こえてきた。

「お帰りなさい、アリスちゃん。あら?そちらの方はどなた……?」
「お母さん、この人は私が命を助けてあげた人よ。今は記憶を失っているみたいなの」
「まあ、大変じゃない!」
「そうなんです。色々と教えてあげて欲しいんだけど、お願いできるかな」
「もちろんよ。さあ、中に入ってくださいな。まずは自己紹介をしましょうか」
「はじめまして。俺は佐藤太郎と言います。助けていただいて本当にありがとうございました」
「丁寧にどうもありがとうございます。私はアリスの母でマーガレットといいます。どうぞよろしくね」
「はい。よろしくお願いします」
「お父さんを呼んでくるわ。ちょっと待っていてね」

しばらくすると男性が現れた。
年齢は50歳くらいだろうか。
白髪交じりの黒髪をオールバックにしている。

「こんにちは。私は君のお父さんのヘンリーという。よろしくね」
「はい。よろしくお願いします」
「早速だけど、何か思い出せることはあるかい?」
「それがですね……」……本当のことを話して伝わるだろうか。
「実は日本という異世界から来たんです」
「ニホン……?聞いたことがない名前だね」
「そうですよね。俺も信じられないんですけど、ここは俺がいた世界とは別の世界らしいんですよ」
「別の世界だって?確かにここは魔法が存在する世界で、私たちが知っている常識とは少し違う部分もあるけれど……。でも別の世界なんてあり得るんだろうか……」
「信じてもらえないかもしれませんが本当なんです。気がつけばこの世界にいて、ステータス画面も開かないし、武器もない。お金も無いから困っていたところなんです」
「ふむ……。しかし別の世界ねぇ……。とりあえず私達は君を信じようじゃないか」
「ありがとうございます」
「でも別の世界からきたとしたら、帰る方法を探す必要があるんじゃないかしら」
「そうですね……。その通りです。俺は元の世界に戻りたいと思っています」
「じゃあ私が協力するわ!」
「いいの?」
「もちろんよ!」
「じゃあお言葉に甘えて……」
「そうと決まれば今日はゆっくり休んでちょうだい。ベッドを用意するわね」
「すみません。何から何までありがとうございます」
「いいのよ。困った時はお互い様よ」

俺は案内された部屋で休むことにした。
しばらくして夕食の時間になった。食堂に行くと美味しそうな料理が並んでいる。

「すごい!どれもこれもめちゃくちゃ旨そうだ!!」
「うふふ。さあさあ食べてみて」
「いただきます!!……うっめぇー!!なんだこれ!今まで食べたどの食べ物よりもうまいぞ!」
「気に入ってくれたようで良かったわ」
「これはどうやって作るんだろう……」
「レシピを知りたいの?」
「ああ。すごく知りたいです!」
「それならお母さんが教えてあげる!」

こうして俺は異世界の家庭の味を知ることになったのであった。
翌朝、俺はアリスと一緒に森に来ていた。

「よし、これで材料は揃ったな」
「タローさん、何をしているの?」
「俺はこれから調理器具を作るんだ」
「調理器具?」
「そう。鍋とかフライパンとかまな板なんかがあれば便利だろ?」
「そうね。確かに欲しいかも……」
「だから作ってみることにしたんだ」
「作れるの!?」
「任せてくれ。この前作った時はかなり上手くいったんだぜ」
「へえ~楽しみにしてるね」
「おう!期待して待ってくれ!じゃあいってくるな!」

俺は作業に取り掛かった。
まずは鉄のインゴットを取り出す。
そして土属性の魔力を使って、金属の塊を作り出す。
次に錬金で不純物を取り除き、純度を高める。
最後に形を整えて完成である。

「できたぞ!」
「わぁ、すごい!」
「今回はかなりうまくいったと思うぞ!」
「見てみるね!」

【名前】銅のフライパン 【レア度】E- 【品質】B+ 【耐久値】100/100 【効果】攻撃力+1(小)
【説明】熱伝導率が高く使いやすいフライパン。

「攻撃力がアップしたな」
「うん!いい感じだね」
「次はナイフを作ってみるか!」

俺は再び作業を始めた。
今度は鉄鉱石を取り出し、魔力を込めて刀身を作り出す。
そこに錬金術のスキルを使い、刃を研いでいく。

「できた!」
「お疲れさま」
「どうだろう。なかなか良い出来だと思うんだけど」
「ちょっと貸してくれるかな?」
「もちろんだよ」

俺はナイフを手渡す。
すると……

「凄い切れ味ね。普通の剣と同じくらいよ」
「おお、やったぜ!」
「本当に凄いわね。じゃあ早速使ってみましょうか」
「そうだな。でもその前に試し切りをしよう」
「分かったわ」
「じゃあ行くぞ!」

俺は近くにいたウサギに向かって斬りかかった。

「おりゃあ!!」

スパンッ!!! 一瞬で首を切断することができた。

「な、なんてことをしてくれたの……」
「え」
「この国では動物を無闇に殺すことは重罪なの」
「マジですか……」
「しかも貴方は記憶喪失なんでしょう?どうしてそんなことも忘れていたの?」
「いや……俺もつい最近まで知らなかったんだよ。まさか殺しちゃいけないとは思わなかったんだ」
「はあ……。しょうがないわね。今から私の家に行って、事情を話してちょうだい」

俺はアリスの家で事情聴取されることになった。

「どうしてこんなことをしたんだ!」
「申し訳ありません……」
「謝っても許されることじゃないぞ!」
「お前のような奴がいるから、この国はいつになっても平和にならないんだ!」
「そもそも国王陛下があんな方だから……」
「あの、もう勘弁してください……」
「まだ話は終わっていないぞ!」

話し合いの結果、俺は有罪になった。

「あの……これからどこに行くんですか?」
「いいから黙ってついてこい」

黙ってついていくとそこは牢屋だった。

「おい!出せ!」
「出して欲しかったら反省して罪を償うことだな」
「くそっ!」

こうして俺は1週間ほど投獄された。

「はぁ……。退屈だな……」

俺は1人で呟く。

「やっぱり異世界といえば冒険者だよな」

俺はステータス画面を開いて職業の欄を見た。

「ん?あれ?なんか増えてるぞ」

そこには『見習い』という文字が追加されていた。

「これってどういう意味なんだ?」

ステータス画面のヘルプを見てみると、
【ジョブ】
・見習い→戦士→剣士→ソードマスター
・見習い→魔術師→魔法使い→賢者
・見習い→僧侶→プリースト→聖女 と書いてあった。

「なるほど。ジョブの始まりが見習いなのか」

一人で納得していると看守が声をかけてきた。

「おい。外に出ろ!」

言われるがままに外に出ると、そこにはギロチンが設置されていた。

「こ……これってどういう?」
「お前の処刑台だ。お前はこれから処刑されるんだよ」
「は?」
「まあいい。早く行け!」
「ちょっ!まっ!」

ザシュッ!! こうして俺は処刑された。

「うわああああああ!!」

激痛とともに視界が真っ暗になった。
俺は死ぬのか。いや、死んだのか。
だがしばらく経っても意識は残ったままだった。

「これはいったい……」

すると突然閃光が目に入った。

ガチャ
・N「無職の佐藤太郎」

「ちぇっ、ハズレか。最近、このゲームのガチャって本当に渋いよな」

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