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東京都教育委員会はオリンピック競技観戦をやめさせる気はありません

ーこれでも、保護者の皆様はオリンピック・パラリンピックを観戦させますか?

4月30日付東京スポーツの以下の記事を見てビックリした。

【東京五輪】小中学生ら81万人“動員” 案が大波紋 都教委「あくまで学校の希望を聞いて」

東京都教育委員会が各学校に対し、競技観戦日程案を提示したのは2020年12月である。その間、新型コロナウイルスの状況が落ちついているのか。

2021年1月2日に東京都が政府に対し再度の緊急事態宣言の発令を求め、1月8日から2月7日の期間で2回目の緊急事態宣言が出されたが、3月7日まで緊急事態宣言が延長。それでも足りず緊急事態宣言を再延長し、3月21日をもって解除になった。

その後、4月25日から5月11日まで3回目の緊急事態宣言が出され、5月12日から5月31日まで緊急事態宣言が延長されている状況である。

東京オリンピック・パラリンピックの開催自体がどうなるか不透明と言える状況であるが、そのことを抜きにして23区のみならず、三多摩地域からも競技観戦として児童・生徒を動員できるような状況なのか。「不要不急の外出はお控え下さい」と東京都WEBで呼びかけているのに。

こういう新型コロナウイルス感染拡大状況に対し東京都教育委員会がどのように対応をするのかを確認するのが、権力監視、市民の代弁者をモットーにしているマスコミ記者の役目ではないのか。

東京にオリンピックはいらないネットの2021年4月8日付『東京オリンピック・パラリンピックの中止及び生徒・児童の参加を強制させない要望書』に対し、5月7日付で東京都教育庁総務部広報統計課長名で以下の回答をした。(3教総広第3号の2)

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質問項目は3つあるが、児童生徒の動員に関係のある部分のみ、質問と回答を書く。

質問 新型コロナウイルス感染症の拡大状況を見て、競技観戦を中止するように東京都教育委員会が学校に対し指示をすることはあるのか。しないならその理由を説明して下さい。

回答 競技観戦は、学校の希望により、教育活動の一環として実施するものです。(所管:指導部指導企画課)

競技観戦の日程案を提示した2020年12月と2021年5月19日時点では新型コロナウイルスの東京都での感染拡大状況は明らかに変化している。変異株が増え、比較的かかりにくいと言われた10代にも新型コロナウイルスの感染が問題視されているのに、「学校の希望により、教育活動の一環として実施する」から「競技観戦を中止するように東京都教育委員会が学校に対し指示をすることはあるのか」という質問に直接的に答えないとは。


質問 中高生ボランティア体験としてオリンピック・パラリンピック大会のボランティアに参加する人数は何人か。また辞退者は何人か。新型コロナウイルス感染症の拡大状況を見て、上記ボランティアを辞退するように東京都教育委員会で促すことはあるのか。ないならその理由も示されたい。

回答 令和2年度実施予定だった「中高生ボランティア体験」は参加者の決定前に中止となっています。令和3年度「中高生ボランティア体験」は、現在調整中です。(所管:指導部指導企画課)

2021年5月18日付時事通信にこのような記事が出ている。

相次ぐボランティア辞退 コロナ猛威で不安の声―看護師確保も不透明・東京五輪

ボランティアがどの程度、辞退されたか分からないが少なくない数のボランティアが辞退したものと思われる。その穴埋めとして「中高生ボランティア体験」の参加者が使われる可能性はないのか。

こういう事態を予測して令和3年度「中高生ボランティア体験」はてっきり中止になっているのだと思ったら2021年4月の時点で調整中とは。

中学校・高校に児童生徒を通わせている保護者の皆さん。東京都教育委員会は児童・生徒の安全を最優先に考える気はなさそうですよ。

オリンピック・パラリンピックの中止の決定を先延ばしにすればするだけ、競技動員だとか中高生ボランティア体験などでオリンピック・パラリンピックに関わる可能性が高くなると思います。それでもいいんですか?

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