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嵐はいつか過ぎ去る。それまで巻き込まれる。

メンタルなんて言葉はなんのためにあるんだ。
精神なんてどこにあるんだ。
目に見えないものに絡め取られて時折生きるのが苦しくなる。
どこかの誰かみたいにちょっと落ち込んだって次の日にはなんとかして立ち上がってやるべき事をやれるくらいの力を手に入れるにはどうしたらいいんだ。

口に出しても紙に書いても寝ても覚めても沈んだ心から逃れられない。
苛立つ指先も思わず誰かを罵りたくなるこの衝動もどうしたらいい。

吐き出したところで楽にはなれない。それだけはちゃんとわかってる。
どどのつまり自分がこれをどうにかするしかないんだよと散々言われてきたんだもの。お前の問題だよと、俺らを巻き込むなと、一人でどうにかこうにかして立ち直れと、そんなことをさ、簡単に言うじゃない?

巻き込まれるのはまっぴらごめん、それはわかる。だから一人で鬱々鬱々してたいのに、それをやるべき事があるだろうって塞ぎ込んだ穴から引っ張り出すのはやっぱりあなた達だよね。

浴びたくない日を浴びてさぞかし心も楽になったろうって、どこをどうしたらそんな暴力的な発想になるんだろうね。

青い空を見て、風の匂いを嗅いで、美味しいものをたべたらどうにかなるよって、どうして思えるんだろうね?

私の悩める世界はいつも馬鹿げていて妄想に堪えなくって被害者意識の塊なんだって、そう言って切り捨てるのに立ちあがれ、立ち直れって言うのな。

ここにずっと居たいかどうかと聞かれたらイエスじゃない。でもここを出て笑える気がしないから、傷つける気しかしないから、閉じ籠もりたいんだよ。この嵐が過ぎ去るそのときまで。
それを弱い人間だとか、生きる価値がどうとか、辛いのはお前だけじゃないんだとか、どうしてそうなるの。

嵐を予知して穴に引き籠もることを決めたんだよ。この嵐はいつか去る。それだけはわかっているからこの嵐はいつか消える。怒りは昇華されなくとも人並みに笑えるまでになるんだ。
この嵐さえ去ればね。

巻き込みたくないから閉じこもると引き摺り出す君がほんとに悪魔に見えるよ。

わざと人の弱みにつけこんでいたぶって笑い散らかしているようでさ。

これは嵐で、いっときの嵐で、過ぎ去るんだ。いつも前触れもなく巻き込まれるのは君じゃない。わたしだよ。
どこから巻き上がったかわからない嵐の中に混ぜられて日々を滞りなく送れなくなる。
それがいいわけないじゃん。なんでだよ、っていつも思ってる。
弱いとかメンタルがどうだとか、そんなことがなんだって言うの。
私はこうなんだよ。望んでないけど、そうなんだよ。こうして嵐が過ぎ去るのを待つんだよ。
嵐に持ってかれないように爪を引っ掛けてここにいるんだよ。そういうふうには、見れないのかな。
きみは。

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