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とんだ書聖と出会ってしまったお話。

まだまだぺーぺーだったころ(現在もだけど)私にとっては大層な書の神様に
出会ってしまった!と思わせてくれた、、「ただのおじさん」がいます。
✳︎もと同僚なので失礼して。

その後、その書を忘れたことはありませんし、揮毫してると現在でも度々脳裏をよぎります。

その方は陶芸家で素朴な作風に徹していましたが今は某有名旅館に常設されるほどになってましたが、書はほとんど書いたことがなかったそうです。

陶芸のアトリエの2階の壁にマクリのまま朱液で書かれた「香雨」という文字、
これが何と表現してよいのか、、
色々と分析する野暮なことはさせないくらい直球で刺されてしまいました。

しばし動けなくなるほどに、、

なのであの日以降、書に対する鑑賞のあり方も創作のあり方も180度変わった気がしますし、生み出すものすら何らかの影響はうけているものだと思います。

世の中上手な書き手は沢山います。
が、埋もれた中にも、ましてや書家でなくとも人の心に響く「力」を持つ書というものは確実に存在してくれることで、
選択肢が増えるよさ、身近に本質はまだまだある気がしてなりません^ ^

なので書を始めようと思う方がいらっしゃったら、特別な芸術と思わずに先ずは何でも墨で白い紙で塩梅だけ考えながら
書いてみることをお勧めいたします。

名もない書聖の実話でした。

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