vol.107 はるるさんと苺とサイダー
苺の季節は4月~5月。
そう、そんなの百姓の孫なら知ってて当たり前。
12月の苺はハウス栽培、これも農家の孫なら当たり前。
そんな百姓の孫で、農家の仕事を中学生から大学進学まで手伝ってきた趣味フォトグラファーが苺の時期を失念し、7月に苺を買い求め、ポートレートの小道具に使ったお話。
出会い
はるるさんとの出会いはカメラマンとモデルさんの飲み会の席だった。
カメラマンもモデルさんもみな顔見知りだから軽い気持ちで参加した中でお互い初めまして。だったのは自分とはるるさんだけだった。
その席で苺が好きだという話を聞き、それなら苺を使った撮影しようと酔いの席で決まったのだ。
が、酒宴は4月。
はるるさんの予定は7月まで空いてないので7月に撮影することになったのだが、酔いで頭の回っていない自分には7月に苺が市場に無いことをすっかり失念し、そのまま撮影前日に慌てふためくことになる。
矜持ではなく意地
前日にふと7月って苺の季節ではないよな。
と、約3か月ぶりに酔いの醒めた頭が回り始め、慌てふためきだし、仕事終わりにいろんなスーパーなどに行って苺を探し回った。
時期じゃなかったと、スーパーに売ってなかったと謝ろうかと考えた。
が、男が一度口にしたのだからの矜持というか精神(ここまでくると意地)で探し回り、1パックだけ置いてあった輸入苺を見つけた時はほっとした。
そして、これから青果物を使う撮影は事前にスーパーに並んでいる時期を見定めようと財布の中身を見て誓ったのは言うまでもない。
撮影の合間に苺のイヤリングをしてきたと見せてくれたはるるさん。
こういうちょっとした合わせをしてくれるモデルさんだからこそ、少し財布の中身が寂しくなっても意地で苺を探し出してよかったと思えた瞬間だった。
※CONTAXのMakroPlanar60mmにて撮影。
はるるさんを撮影して
清涼感、透明感もありつつちょっと面白い表情も時々してくれるモデルさんであり表現の幅は広かった。
ただ、きっと本人も知らない引き出しがまだまだたくさんあるのではないかなと思わせる瞬間もあり、これからどれだけ成長していくのか楽しみなモデルさんです。
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では、また。
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