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vol.108 ポートレートの原点「みーこさん」と今年初撮影。
自分がポートレートを始めたその日に撮影したモデルさん。
それがみーこさんだった。
十何年ぶりに買ったカメラにレンズで花や風景を撮っていた。
楽しかったけど、どこかでポートレートを撮りたいという思いがあった。
思いはあってもなかなか足を踏み出せずにいた。
恥ずかしいとか、
上手に撮れなかったらどうしようとか、
コミュニケーションが上手にとれなかったらとか不安なことはいっぱいあった。
そんな鬱々とした日々の中、スマホで検索して見つけた撮影会。
一番近い日にちで撮影できるモデルさんの中にみーこさんがいた。
いろいろ迷ったがとりあえず一度は経験してみようと自分で自分の背中を押して予約したのをいまもなんとなく覚えている。
フィルム全盛でネットもまだ普及していない時代に写真を始めた自分。
敷居が高いとあきらめたポートレートの世界はみーこさんから始まり、そして今も続いている。
そんな原点ともいえるみーこさんの自主企画に参加した時のお話。
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一番最初の撮影から2年以上が経った。
当時まだ未成年だったみーこさんはいまや立派に大人の女性として働き、自分の夢に向かって歩みを進めている。
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実は去年の12月で一度、被写体モデルを引退した彼女。
SNSでは時々見かけてはいたが、やはり実際に合うと半年以上会わなかったがゆえにSNSでは見過ごしてきた大人の女性としてのみーこさんを知る事が出来た。
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それでも、笑うと昔の幼さが残る笑顔を見せてくれる。
こういうほんのちょっとした記憶のフラシュバックが、彼女を撮り続けてきたんだと実感する場面でもある。
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2021年の最後の撮影の時に、これまでの撮影に感謝してフォトブックを作った。
二人で一番最初の撮影の思いで話に花が咲いた。
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一番最初の撮影だけじゃない。
あのときの撮影は~とか、このときの撮影は~などいろんな話が出来るのも撮り続けてきたからであり、お互いがモデルとカメラマンを続けてこれたという証でもある。
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そんなみーこさんとはこれから撮影できる機会は極端に減るだろう。
新しいステージに進んだのだから当たり前のことだし、いつかはモデルさんんも自分の進むべき道に進んでいく姿をカメラマンとして受け入れ、送り出すことも大切なんだと学んだのはみーこさんだった。
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それでも、
ポートレートを撮り始めた最初のモデルさんであり、その年の最初か最後の撮影はいつもみーこさんだった。
20年、21年とそれが普通だったが今年からは最初の撮影も最後の撮影もみーこさんではないことに少し寂しさを覚える。
それでもモデルさんやカメラマンに知り合いが増え、いろんな作品を知ることのできるポートレートの世界にとどまっていられるのはやはり2年前のみーこさんの撮影が自分にとってのきっかけだったからだ。
あの時、最初の撮影がみーこさん以外だったらポートレートの世界に居なかったかもしれない。
「初めての撮影会からずっと撮ってくれて、こういうモデル辞めた後のこういった自主企画にも来てくれる関係性はとてもすごいと思う。」
そう、みーこさんが撮影中に言った。
でも、ファインダーのこちらからすれば引退しても時々は撮影する機会を設けてくれて、思い出話に花が咲く。そんな被写体であるみーこさんに出会えたことがすごいことだと思う。
Twitter:@miku_12839
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では、また。
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