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vol.113 作品としてのポートレート撮影

普段、撮らない作品としてのポートレートを美味さんと撮ったお話。

美味さんの世界観を顕現

昨年の12月ごろでしたでしょうか。美味さんがこういう写真撮りたいとSNSに上げていてそれに反応したのは。
そこからあれやこれやと準備し、家で小物を用意し、造花を買い足しするなど準備した美味さんの世界観全開な写真が撮れました。

今回は浴槽のあるスタジオを予約し、30分かけてアルミホイルを貼り付けていく作業を二人でせっせと行うシュールな作業から始まりました。

↑左下に写ってますが、造花を立てているのは酒瓶です。
本来なら酒瓶を重しとして色付きのビニール袋を風船に見立てて水を入れ、風船(ビニール袋)からお花が伸びているような感じにするつもりでしたが、瓶だけのほうが無機質で雰囲気出るということでビニールは急遽取り止めになりました。
このビニールに水を入れて花をまっすぐに立てるというアイデアを実現するために試行錯誤を繰り返していたんですが実際にアルミホイルを張った浴槽に一個用意したら二人ともなんか違うという感想に至ったのには笑いました。

お花の色味も美味さん指定の系統力を造花の専門店である大須の巴屋商店に三回ほど足を運んで買い足しましたが、もっとあっても良かったかなと。

先ほどのビニール袋の件も然り、実際の現場で分かることもあるということですね。
ちょっとだけ少ないかなと感じるお花を使っていろんなところに配置しては撮影開始。

撮影結果を見てはいいねぇとふたりでニヤニヤ(自分はちゃんとマスクしてい撮影してます)

で、現場ではかなり美味さんが思い描いているような撮影結果になったんじゃなかろうかと思っていたんですが、撮影後の現像でめちゃくちゃ迷いました。

色味を強く出した方が似合うのか、淡くした方が似合うのか・・・。
どっちも美味さんの世界観を表現しているようでここまでレタッチを迷ったのは初めてです。

レタッチが迷いに迷った原因はやっぱり美味さんの世界観がすごかったこと、背後にあるアルミホイルが思った以上に光を乱反射して露出が難しかったこと、最後に仕上がりを想像できずいつも通り適正露出で撮ったことでしょうか。

こういう作品撮りはレタッチすること前提で少し暗めに撮ったりするカメラマンさんがいますし、自分も時々はそうするのですがフィルムが長かったせいかどうしても適正露出で撮ってしまう(汗

Planar50mmf1.4で敢えてピントを外した一枚。
敢えてですよ、敢えてですからね。

WBを調整して寒色に少し振って、青いビニール袋をかぶせたストロボで少し青を足しました。

Planar50mmf1.4を使ってます。
やっぱり50mmは万能安心感の塊。
狭い浴室内でもそこそこ寄れるし、背景もちょうどいい感じで入る。
上の一枚は爪にピントを合わせた一枚です。

後で見返すとファッション雑誌のような一枚でお気に入りです。

美味ちゃんに出会って早二年。
いつもは自然光の中で撮ることが多かったですが、こういう作品撮りも経験値という意味では楽しかったですし、後学のためになりましたね。

これから自分の世界観を少しづつ出していけれたらいいなぁと思えた撮影でした。


あ、あと!
サングラスの反射まで計算に入れないとダメだってことも今回学びましたw

では、また。

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