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【読書メモ】組織の掟(佐藤優)【#90】

安定の佐藤優さん。外務省への嫌味があちらこちらにちりばめられつつ、内容は嫌味にならず高尚で、論理的で、とても役に立つものでした。かなり前に購入はしていたものの、途中で食指が動かなくなり断念して、積ん読化していましたが再度挑戦したらあっさりと読めました。

最初は、第2章の「上司には決して逆らうな」というところを読んでいて、年功序列でクズばっかりが役員になって、毎年年商が落ちているのに誰も入れ替わらないという腐った組織の奴らにどうして逆らっちゃダメなんだ?という意識が強すぎて、読むのを止めていました。

当時はまだ会社に期待していたところもあったし、もともとは良い会社だったので、今の役員みたいに違法なことをして行政処分を受けるようなこともなかった時代を懐かしんでいたのだと思います。今は、違法なことの証拠をコツコツと集めて、役員と話をするときはできるだけ録音して、仕事中は仕事もしているのですが、出来るだけ語学に関係する仕事をして、例えば書類はできるだけ英語で読んで知らない単語を調べて覚えるようなことをしつつ、サボっているとみなされない程度に言われたことをこなしながら自己研鑽に取り組んでいます。なので、上司には逆らっていないけれど、従ってもいないような状況で、むしろ自分の勉強や成長に力を入れ始めているので、第2章で引っかかることはありませんでした。

第3章では「人材には適した場所がある」ということで、スパイの適正テストがありました。結果としては170点。第3カテゴリーの「慣習に従う一般層」でした。まあ、あまり自分から違法なことをしようとは思わないので、ほとんどの人がそうであると書かれているこの第3カテゴリーに入ったのは当たり前だと思いました。無個性な一般人だと思って生活しています。

印象に残ったところは、外務省の場合、英語力を維持できる人は、ロシア語やアラビア語、中国語なども一定の水準以上で維持できるというところでした。理由としては、大人になってから新たなスキルを学べる人は、基礎的な知識を正確に記憶し、テキストを多く読み、問題を解き、集中力を欠かずに継続的に机に向かうことができる人だからだそうです。こういう勉強の仕方自体が身に付いている、付いていないで、だいぶ変わるように思いました。今は自己研鑽として英語の勉強と、日本史、世界史、数学、物理化学生物をほんの気持ち程度勉強していますが、問題を解くようなアクティブ・リコールも大事だなと思っていたところだったので、更にとても共感しました。

佐藤さんの本は、本自体が勉強になることももちろんなのですが、色々なことに気付かせてくれる、思い出させてくれるので、いつも楽しみに読んでいます。

おすすめ本のリンクを貼ろうと久しぶりにアマゾンで検索したら、読みたい本が多すぎて困ります。自分用のリンクとしてもたくさん貼っておきます。

おわり


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