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とある神宮での巫女日記③

今回は「御守りを人にあげると良い」について書きます。
そもそも、御守りは神様の御霊をお分かち頂いているものなので、買う、ではなく授与されるものです。
「御守りを買った」ではなく「御守りを受けた」等の言い方にしましょう。

その御守りなのですが、残念ながら神様が造ったものではないのです・・・。
勿論専門の業者がいたりして、そこから納品されます。
巫女さんが専用の袋に入れたりと、結構作業的です。

ガッカリされたくないのでしっかりお伝えしておきますと、全ての御守りは授与所に並ぶ前に神主さんが神符守札祈祷という御祈祷をして下さったりお祓いをしているのでただのキーホルダーやお土産屋さんの記念品とは異なりますよ!

ですが、その御守り、やっぱり肌身離さず持ち歩いたり、持ち手の気持ちや念がこもってこそのもの。
なので、人にあげる方がその御守りに対する願いや念がこもると考えられているので良いでしょうとされています。

で、②でもお話した参拝方法でのお願い事じゃなくて日頃の感謝を伝えようというくだりにも通ずるのですが、まず形としてだけでも、神社でのお参りスタイルというのを知っているということは大事だと思うんです。(参拝方法は神社によっては2礼2拍手1礼じゃないところもあります。)
(電話かける時名乗ったりしますよね、常識みたいなものが神道にも沢山存在します。)
その基本の挨拶が出来て、尚且つ日頃の感謝を伝えることで、自分自身の心が美しくなると思います。

お風呂に何日も入らずにいると不潔ですよね。
神様への挨拶は心の洗濯と同じだと思います。

なんか宗教っぽい感じの発言ですが、ええ、宗教法人うんたら神宮に奉職しておりましたので・・・。

やはり朝と夕に巫女さんである私は拝殿でお参りをして、一日の報告や感謝を伝えることを日課にしていましたが、参拝者の方でも毎日のように来られる方は多かったのでよく覚えています。
本当に全員が全員ではありませんが、中にはかなりの資産家の方や企業を成功された方もいらっしゃいました。
私は巫女長という巫女さんのトップにもなり、100年に1度の祭典で上皇、上皇后様にお茶出しをさせていただく機会も与えられました。

成功者に寺社仏閣好きが多いのも、規則正しい生活や、日課と呼べるものが清らかな人はおのずとそういったルートを辿れる機会に恵まれやすいという話なのではないかなと思います。

また話は少し変わりますが、スタンド使いはスタンド使いと惹かれ合う的な事と似てて、神社関係者は神社関係者に気付くという謎の発見もありました。
都会に来てから出来た彼が寺社仏閣好きということもあり、色々御朱印集めも兼ねて都内の神社を巡ったりしていたのですが、ピーン!ときた空気めっちゃいい!!という神社に出会ったのです。

月イチでその神社が好きな方、氏子さん方が集まる会があると聞いた我々は参加させていただくことになりました。
まず正式参拝をしてから茶話会という感じだったのですが、正式参拝はかれこれ2年ほどまともにやっていなかったのでおさらいも兼ねて彼にやり方を口頭で説明してました。
宮司さんが先導から斎主から全て執り行って下さったのですが、玉串拝礼をした私の作法が完璧に神社関係者だったらしく、正式参拝後に声をかけられお話することになりました。

そこでなんと私が奉職していたとある神宮にその宮司さんも宮司になるまでの修行期間に奉仕に来たことがあったとかで意気投合。
まさかの巫女時代の同期の旦那(神主)とも知り合いだという・・・。
巡り合わせって凄いなと思いましたが、そこで思い出したことがもう一つ。

「神様に仕えた者は八代先まで栄える」という言葉。
とある神宮にいた時に偉い神主さんに教わった言葉なのですが、似たような言葉で信心深い私の曽祖父が生前言い残した「神様に仕える者は前世のどこかでも神様に仕えたことのある者」という不思議な言葉。

きっと仕えたことがなくても前世で通ってた神社だったりは今世でもフィーリング的に好きになって通ったりするんじゃないかなと思います。

冒頭にも話したように、気持ちの問題ってそういうことにも繋がるんじゃないですかね。

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