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2021年 桜(ソメイヨシノ)開花日結果/全国的に非常に早い開花

2021年のソメイヨシノ開花日を昨年、平年との比較ができるようにまとめ、その結果を考察しました。

【結果】

今年の開花日は全国的に早く、平年に比べ7日〜15日も早くなりました。特に、赤枠の広島、仙台、長野、秋田、札幌は平年に比べ2週間以上早くなりました。表の都市は今年の開花日が早い順です。

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2021年のソメイヨシノの開花は全国的に早くなりましたが、その理由を解説します。ここで、日本を西と東で2つに分けて考えます。本州の東京〜長野〜金沢を結んだラインより西を西日本、東を東日本と呼ぶこととします。

【西日本】

以前、「ソメイヨシノの開花と地球温暖化の話」という記事に書いたように、桜の開花は冬の寒さによる休眠打破とその後の気温が影響します。昨年12月下旬から今年1月にかけては大陸からの寒波が数回やってきて寒い日が多く休眠打破が順調に進みました。その後、2月6日以降は平年よりも暖かい日が多く、これも開花日を早める要因となりました。つまり、しっかりした寒さとその後の暖かさが両方揃ったことにより開花日が早まりました。

ちなみに、昨年は暖冬であったため、高知と鹿児島は平年よりも開花日が遅くなりました(上表の黄枠)

【東日本】

こちらは冬がしっかり寒い地域なので、2月、3月の気温が開花日に影響し、暖かければ早く、寒ければ遅くという簡単な関係です。3月の気温が変年に比べ顕著に高かったため、平年に比べ2週間程度開花日が早まりました。また、開花日から満開日までが4日程度と短かった地域が多かったようです(西日本は10日程度)。

【まとめ】

2021年は、冬のしっかりした寒さと平年よりも早い春、暖かい春により、全国的にソメイヨシノの開花日が著しく早まりました。特に関東以北では平年よりも2週間程度早まりました。

もし、今後、温暖化が進み、冬の気温が高くなると、鹿児島、高知といった日本の南の暖かい地域の開花日は平年よりも遅くなってきます暖冬であった昨年2020年は、鹿児島(4月1日)よりも仙台(3月28日)の方が開花日が早くなっていました。逆に東北や北海道の開花日は早くなってきます。

今後も、日本各地のソメイヨシノの開花日を整理しつつ地球温暖化の影響を注視する予定です。

[注]日本の都市部の気温上昇は、地球温暖化の影響に加え都市化による影響もあります