見出し画像

父とのお別れから丸一年

10月25日は父が旅立った日です。

今、無人の実家で1人こたつに座っています。母は父の旅立ちのちょうど4ヶ月前に自宅で倒れ、奇跡的に命を助けていただきましたが、入院後は一度も自宅に戻らず、施設でお世話になっています。
実家に行くと、母が「おかりぃー!(お帰り)」と声をかけてくれて、こたつに座って健康の話やら思い出話をしていました。

訳あって父と母は別居していました。父のアパートは車で10分ほどの所。先に父に会った後、母に会いに行っていました。

父は旅立ちの2ヶ月前に母の住む家に戻りましたが、約2週間で入院しそのまま帰ることはありませんでした。

「今回ばかりは参ったわー死ぬかと思ったよぉ。もう入院はごめんだぁ」なんて笑いながら話す日がやってくるはず。そんな気がすることがあります。

だけど実際は、あの日はどんどん過去の遠い出来事になっていき、この事実は変わることはないんだなと改めて思い直します。

私はあまり形式にこだわらない方ですが、実家に来たらお線香はあげています。父は最後かなり呼吸が苦しかったので、「線香は煙たいよ。咳でるよ。」って言ってたらどうしよう…なんてちょっと思ってしまいます。

庭に1つだけ赤いダリアが咲いていました。庭のお手入れが大好きだった父。「何だよぉ、草ぼうぼうだなぁ。これじゃ花咲かねぇべぇ。」と言われそうです。

大々的なイベントはしない今日。私だけたった1人の1周忌。父を思う気持ちは、ぱんぱんにあふれています。

「明日も休みなよ。」と事情を知っている職場の同僚が言ってくれました。だから今日は安心して実家にいます。ありがとう。

それにしても、どんよりした天気で肌寒い今日。1人で実家にいるとかなり切なくなってきました。

早いけど帰ろう。高速バスに乗車し、高速に入る前に父とさよならした火葬場を今通過しました。

鼻水がでてきた。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?