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テーマの持続力と広がり、インパクト


きょうはいま話題のテーマがどこまで持続力を持っているか、考えさせられる記事がいくつかあったので紹介するにゃ。


① 設備投資、データセンターを中心とした

物価上昇が長く動かなかった設備投資を動かす。今は物価上昇率が名目金利を上回って推移し、実質金利がマイナスの状態だ。お金の価値が目減りするため、投資が活発になりやすい
24年3月期の純利益が過去最高を更新するなど企業業績は好調だ。資材費や人件費の上昇に加え、金利の先高観が設備投資の決断を後押しする。
主要企業を対象に日本経済新聞社がまとめた設備投資動向調査によると、24年度の全産業の計画額は15.6%増の33兆3723億円となり2年連続で過去最高を更新した。人手不足が深刻な運輸業や建設業でデジタル化投資が大きく伸び、伸び率では非製造業が製造業を上回った。時給が毎年上がる人を雇うよりもロボットや自動化に投資する方が効率的だと考える経営者が増えている。
日本政策投資銀行の23年の調査では向こう3年の生産能力強化について国内を重視する企業が海外を初めて上回った。AIに加え、脱炭素など新たな投資テーマには事欠かない。企業の旺盛な設備投資意欲が日本経済の歯車を再び回す起点になる。

日本経済新聞

設備投資の持続力とインパクトについて考えるにゃ。

AI投資は長期的なメガトレンドであり、千葉県印西市のデータセンター建設は地域経済に大きな波及効果をもたらしているにゃ。求人数の増加や高時給の提示は新たな雇用を創出し、経済を活性化するにゃ。日立製作所の送配電機器の受注増加は、AI関連投資が企業業績向上に直結している例だにゃ。

また、北海道千歳市のラピダスによる半導体工場建設は地域の労働市場に影響を与え、職人の日当を従来の5倍に引き上げたにゃ。物価上昇が設備投資を促進し、2024年度の全産業の設備投資計画額が過去最高を更新しているにゃ。デジタル化や自動化への投資も進んでおり、運輸業や建設業での労働力不足の解消と生産性向上が期待されるにゃ。AIを中心とした設備投資は持続力があり、日本経済全体の活性化に大きく寄与しそうにゃ。


② 再エネ投資、洋上風力を中心とした

住友商事や日揮などが浮体式洋上風力の基幹部品を量産する。造船や鉄鋼など関連メーカーと連合を組み、2030年までに土台の「浮体」を年100基生産する体制をつくる。普及が見込まれる浮体式の基幹部品で世界に先行して量産技術を確立し、風力発電の国内サプライチェーン(供給網、総合2面きょうのことば)の再構築を目指す。

日本経済新聞

洋上風力発電に造船メーカーが関わるという点は一見意外に思えるかもしれないけど、実は非常に理にかなっているにゃ。造船メーカーが持つ技術やインフラが洋上風力発電の浮体式基盤の製造に大いに役立つため、裾野の広がりは非常に大きく期待できるにゃ。

造船メーカーは海上構造物の設計や製造に関する専門知識と設備を持ち、洋上風力発電の浮体式基盤の大量生産に対応できるにゃ。この技術とインフラが浮体式基盤の耐久性や安定性に寄与するにゃ。

さらに、造船業が関わることで新たな雇用創出や地域経済の活性化が期待できるにゃ。洋上風力発電プロジェクトは風車や発電機、送電設備、メンテナンスサービスなど、多岐にわたる関連産業を必要とするため、広範なサプライチェーンが形成されるにゃ。鉄鋼、重工業、電機メーカー、IT企業など、多くの異業種が協力することで、日本の産業全体の競争力も強化されるにゃ。

また、欧州やアジアなど国際市場での需要も高まっており、日本企業が技術と生産能力を先行して確立すれば、世界市場でのシェア獲得も可能になるにゃ。総じて、造船メーカーの関与により、技術応用、新市場機会の創出、多様な産業の協力体制強化が期待され、再生可能エネルギー分野での持続的成長が見込まれるにゃ。


③ 円高、意外と円安の前提はもろかった?

チャート分析が示唆する円高進行の読み筋を後押しするファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)の動きもある。年初からの円安局面では、デジタル赤字など国際収支上の円売り需要の拡大が材料視されてきた。
しかしサービス収支の動向をよくみると、インバウンド(訪日外国人)拡大に伴う旅行収支の黒字がデジタル赤字をかなり相殺している。
つまり、年初以来続いてきた円安は投機筋主導だったということが改めて意識されているということだ。一時は歴史的な水準に積み上がった投機筋の円売りポジションの巻き戻しも、着実に進行中だ。

日本経済新聞

円高の持続力について考えるにゃ。一目均衡表の「三役逆転」が成立し、昨年末に続いて再び円高局面を示唆しているにゃ。これにより、短期的な円高進行の可能性が高まっているにゃ。また、現在の円相場は1ドル=154円台で、52週移動平均線(150円70銭前後)や200日移動平均線(151円60銭前後)が円高方向への抵抗線として機能してきたにゃ。これらの抵抗線を突破すれば、さらなる円高進行が見込まれるにゃ。

加えて、円安局面が投機筋主導であったことが改めて認識されており、投機筋の円売りポジションの巻き戻しも進行中にゃ。インバウンドの拡大による旅行収支の黒字がデジタル赤字を相殺している点も、円高を支える要因となっているにゃ。

ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)の動きが円高進行を後押ししており、52週移動平均線や200日移動平均線を突破すれば、短期的には140円台が視野に入るにゃ。市場関係者も円高への備えを進めており、相場の急変動を警戒しているにゃ。これらの要因から、円高の持続力はかなり高いと言えるかにゃ?

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