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『SAND LAND』感想文

見てきました。ネタバレあるよ。

わかりやすくて、気持ちいい、勧善懲悪の映画だったな~。
といいつつも、そもそもベルゼブブは悪魔の王子で人間から見たら善行も悪行もしてるし、ラオは無知故の過去の過ちを道中で知ることとなって、行いとしては完全に善人かと言われれば単純にそうとも言い切れない気がするし、キャラクターがひとつの側面で構成されておらず、全般的に魅力的だった。

あとやっぱり鳥山先生のデザインめ~~~っちゃ可愛い。特に機械系の丸っこいデザイン。最後、修理されたジープの幌の柄、かなり可愛めなのは盗賊団の趣味?

CGだからアクションシーンもぬるぬる動くし、CGだけど2D寄りでアニメ映画として違和感がない。CGって進化してるんだなぁ…。当たり前すぎ。
個人的に、傾いたジープを戻すために全体重を片側に寄せるシーンが好きです。アクション豊富な戦闘シーンじゃないんかい。

ストーリーは最初に言った通り、わかりやすい物語だったな。倒すべき悪がいて、最終的には主人公たちが勝ちをつかみ取る。
ところどころに悪を悪たらしめる話が挟まってきて、適度にヘイト稼いできてていいぞ~!って思ってたら想像以上に極悪で笑っちゃった。ひとつの民族を滅ぼすのはやりすぎ!!!!
当初の目的である幻の泉を探すというところはぶれずに、真実を知り悪を打ち倒すことももうひとつの目的として、最終的にそれを果たすのは気持ちいいね。
自らの行いで滅びた民族の生き残りがいるからと見つけた幻の泉を手放して、結局王家の泉に向かうのは幻の泉探し…?と信念がぶれかけたが、最終的にみんなが喜ぶならオールOKです😉👍

あと、アレ将軍が普通に滅茶苦茶有能で最高だった。最初噛ませ犬みたいな発言してるな~ワハハ!って思ってたら、機体を撃ち抜かれて即座に不時着の指示が出せるところでオッ…有能か…?と気付きを得てからの有能ムーブ祭り。最後の最後に川の付近の住民に避難指示出してるのかっこい~~~♡ってなっちゃった。

👇ここからかなりキモオタだよ。いや、ここまでも相当キモオタだよ。

それはそうとして、街の人に頼られ恐怖の対象であろう魔物の巣に来て助力を要請し頭を下げることも厭わないラオのこと当初から相当好…♡と思って心の団扇を掲げて応援してたのですが、オイ!!!!!寡夫!!!!!?????聞いてないです!!!!!!!????
しかも自分の作戦指示で発生した爆発で妻を亡くしており……その妻の写真一つも残らないほど自宅は損壊し……女優だった彼女のピンナップをお守り代わりにしている……61歳……死んだと思われていた国の英雄……ラオという名は本名ではない……。
どうしてこんなに魅力的な寡夫が出てくるって誰も教えてくれなかったんですか???????(そういう映画じゃないからだよ)
私は寡夫センサーがかなり過敏なので戦車にピンナップが貼られた時点でピン!と来ており、彼女が亡くした自らの妻だと告白するシーンでスタンディングオベーションしなかったのを褒めてほしい。
エ!!!!????セクシーを売りにしている女優と軍で頭角を現していた軍人の夫婦ってこと!!!?????お二人の出会い編で映画作りませんか?
出会いの妄想していい?するね。情報が統制されている中で女優をやってたってことはそれなりに政府との繋がりもあったと思われるけど、軍の鼓舞のために開かれたパーティーで嫌々参加している将軍と出会って恋に落ちてほしすぎ。自分とまったく縁のない美人に声かけられて挙動不審になる将軍見たすぎ。後で部下から冷やかされてほしすぎ。
ラオ、道中で自分の信じていたものをひっくり返されてその結果として当時発生した出来事がすべて自分に降りかかってくるという点で精神的にかなりぐちゃぐちゃになったであろうことは想像に難くないんですが、それでも持ち直して理性的にあれたこと、本当に凄い人間だと思うよ。
爆発から生き残って部下も身内も帰る場所も何もかもなくしてから立ち上がって保安官してるくらいだから精神激強であることは確かなんだけど。
これも滅茶苦茶妄想なんですけど、英雄として名前が残っている以上あの作戦の功労者として国で葬儀が執り行われただろうし、建前として犠牲になった市民の葬儀もそのタイミングで行われていると思うのですが、慰霊碑的なものはあっても女優とはいえ一般市民の個別の墓は縁者がいなければ作られなさそう。どうかな、ファンが作ってるかも…。でもそれはそれとして奥さんの墓の前で懺悔してほ~~しい♪♪♪
もう身を隠す必要もないし、これから過去の部下たちの墓も巡りそう。アレ将軍と一緒に彼の父・自分の元部下の墓参りもしてほし~~い♪♪♪
なんかもう寡夫だ!!って思ったらそういう目でしか見られなくなっちゃった。
半分近く寡夫の話じゃん。良い冒険譚で良い寡夫映画だった。

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