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誰でもできる作詞講座#2


前回は書きたい曲のテーマを決めて、

イメージや単語をとにかく書き出す、

という内容でした。

お時間のある方は最初から読んでみてくださいね。

誰でもできる作詞講座#0

誰でもできる作詞講座#1


できましたか?何個くらい書き出せたでしょうか。



私も書き出してみたので一緒に次のステップに進めてみましょう。


1.イメージの書き出し



※ここから、私のイメージ書き出しが23個ありますので、流し見るか飛ばして2番へ進んでくださいね。

『 初恋 』


1  覚えているのは初恋の相手がかけっこで1位争いをしている姿

2  それはきっと3〜4歳

3  砂まみれ汗まみれ 
裸足で走る姿を見てた

4 当時私はとても臆病で恥ずかしがり屋な女の子

5   活発な君がカッコよかった

6   どんな時も 目で追って
少しでもそばに いたかった

7   小学校に入って
君がこっそり クラスメイトと
アイドルごっこしていたのも知っている

8  音楽室で 歌って踊ってしていたよね

9  センターに立って 箒をマイクスタンドに

10  それはきっと10歳ぐらいの話

11  いつもクラスで中心の
君の姿は眩しかった

12  君と同じクラスになれたのは
告白したあの年だけだったかもしれない

13  君に振られた時から
後悔ばかりしていたよ
伝えず好きなままで
居ればよかった

14  君が好きな相手が
自分じゃなかったことが
こんなにも辛いだなんて
初めて知ったよ

15  野球好きな少年

16  私は絵を描くのが好きな女の子

17  性格も全く違う

18  とにかく目立つ男の子だった

19  勇気を振り絞ったけど
今でも思い出すと辛くなる

20  8年越しの思いで告白したんだよ

21  あれほど泣いたのは初めてだったかもしれない。

22  8年の間に相手が自分のことを好きなそぶりを見せていた時期があり、

相手は複数の友達を使って私の好きな人を聞き出そうとしていたので、恥ずかしかった私は相手ではない複数の名前を言った経緯がある。

23  当時、卒業前のバレンタインにこだわって、そのタイミングで告白しようと決めていた。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


数えるために、さらっと書き出したイメージに数字を振ってみましたが、みなさんはしなくてOKです。

2.書き出したイメージをまとめる




『 初恋 』というテーマから

・長年片思いだった人に告白し、フラれた。(23)

・言わなきゃよかった、つらくて、悔しくて、悲しくて、恋愛はタイミングをもう逃さないと心に決めた。(24)

という流れ、イメージが出てきました。



甘酸っぱい、好き好き!というより、

失恋が、重い、つらい、という感情と(25)

主人公がそこで女として変わったタイミングだったのかなという印象です。(26)

3.曲の方向性と登場人物のキャラを把握する



伝えたい感情や、登場人物ののイメージ、風景描写などを鮮明にどんどんブラッシュアップしていきます。

言葉にするのが難しいイメージでも、しっかり今から作り上げる渾身の一曲に向かって

神経とエネルギーを集中させてイメージを膨らませてください。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


ここで、まず私は

明るい曲調で  強がって失恋して
サビはエモい曲調で  辛いけど私強く立ち上がる!(27)

みたいな雰囲気の曲にしたいな

と方向性を決めました。


最初のイメージ羅列が、重々しかったので、あまりへヴィーに聴こえないようにしたい、(28)

歌詞の内容としても1番 2番 繰り返すサビで 重くなりがちな失恋ソングを、軽快な応援ソングにしたいと大まかに決めてみます。(29)




今描き出せる方向性は、これぐらいですが、
これは私がシンガーソングライターで曲も一緒に作るので、こんな曲調にしたいと書いていますが、

作詞だけの人はアイドルに歌ってほしいのか、このアーティストに歌ってもらいたいとか、曲はこの人に作ってもらいないなど、そんなイメージでもいいかもしれません。



私の場合は曲調が決まってくると、今頭の中に雰囲気がどんどん集まってきて

主人公の女の子の感情や振った男の子の表情(30)

教室の風景や(31)

女の子の悔しい叫びのようなものがぐるぐるとイメージされています。(32)

(イメージを派生していきます)


それでも、初恋なので、画用紙に色鉛筆で書いたイラストのようなポップな軽さや初々しさがある曲調で(33)

女の子が初恋を既に乗り越えているけど、当時のことを思い出して悔しかった!言わなきゃよかった!!(34)

と、青春している感じにしようと思います。(35)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

方向性は、言葉選びをしているうちに、

より登場人物のキャラや風景が鮮明になってきて、変わっていきます。

曲の提供者の意向や、歌い手のキャラや声質によっても変わるでしょう。



しかし、大まかに方向性を決めることでよりストーリーのある歌詞に近づきます。

物語がある方が、リスナーも、漫画やドラマを見てるかのように、自分と重ねやすく共感してもらいやすいので、


こんな人に聞いて欲しい、こんな人に届いて欲しいと、

ターゲットを絞ってその人に伝わるような口調にしたりすることも大切です。


また、作曲者から既にこんなイメージの歌詞を書いて欲しいという依頼であれば、

書き出したイメージをこれから、依頼主の要望に合ったテイストに書き換えながら、曲を書き上げていきます。


ディティールを細かく突き詰めれば突き詰めるほど、そこに物語が生まれて歌詞の材料になる素敵な表現が集まってきます。

4.候補を絞る



今回私は詞先のつもりで歌詞を書きましたが、

すでに曲(メロディー)がある方は、言葉をはめ込んでいってくださいね。


イメージの羅列や派生したイメージから、(今回は35個ありました)

使えそうな言い回しや言葉をそのままワンコーラス(Aメロ Bメロ サビ)に、当てはめていきます。

メロディーに言葉数があってなくても大丈夫です。

初めは、サビだけ、こうしたい!

という、1番言いたいところを決めてもいいですし、

なんか好きだな、使いたいなというものを選んでもかまいません。

第二候補 ぐらいまでに絞ります。(第二方補を2番の歌詞で採用したりします)


今回の私の場合はこうです。↓


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

◆Aメロ

14  君が好きな相手が
自分じゃなかったことが
こんなにも辛いだなんて
初めて知ったよ

◆サビ

13  君に振られた時から
後悔ばかりしていたよ 

伝えず好きなままで
居ればよかった

↑必要無いところは消します。何が書いてあったかわかるようにすると、文字数が合わない時の助けになります。

ノートに手書きだと、こういう部分が助けになります。



◆歌詞の要約
Aメロ
初恋片思いでフラれた
サビ
言わなきゃよかった!!

⇒ Bメロに欲しいのは

どうして言わなきゃよかったのか、を、書く。

つまり、サビへつながるストーリーを考えていきます。



同じクラスだから毎日顔を見てすごい辛い、(36)

ずっと好きなままでいれば、目があっただけで幸せ感じられていたのに、(37)

幸せなままでいられたのに(38)

言わなきゃよかった!!(39)


後悔の理由がBメロには必要ですよね。

(歌詞を選びながらも、また派生して39個になりましたね)

その方が聞いている人も、たとえ初恋でなくても、告白して後悔して悲しくなっている人に寄り添う歌詞が書けると思います。


5.気になる言葉をチェック(
あなたの琴線に触れる言葉を探す)


2  それはきっと3〜4歳

10  それはきっと10歳ぐらいの話

の、 ”  それはきっと ”  が、なぜか琴線に触れるので(40   作詞中に琴線に触れる単語もリストに加えます。)

タイトルで使えるかも知れないし、ちょっとマークしておきます。

ノートの上の 初恋 の横にでも、それはきっと と書いておきます。





初恋 それはきっと



それはきっと初恋   

でもいいかもしれません。


なんていうのがタイトルの曲だったら

めちゃくちゃ甘いさわやか初恋ソングになりそうですね。

きっと、” それはきっと″  の、内容が歌詞になるんでしょうね。


Aメロとサビの候補を出した後ですが、それはきっと の、追求をした曲のがいい内容を書けるような気がしてきました。

そういう言葉が案外曲の中でいい仕事をしてくれたりします。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




ここまでの内容は、ありきたりな、一般的な内容かと思います。

ここから、先がおそらくみなさんが難しいとされている、部分で、

作曲家が独自のセンスで言葉を選び、言い回しを変え、表現を変え、

メロディーが生きるように

歌い手が生きるように

曲が魅了的になるように

伝えたい想いが伝わるように



あなたの中に湧き出たイメージを

そう、つまり先ほど書き出したイメージを

聴いた人が思い描けるように


もしくは、リスナーなりの解釈で受け取ってもらえるように、

あわよくばその人を感動させたり、励ましたり、その人生に影響を与えたりできるような

曲にするためのコツや技術が必要になってきます。


次回はもう少し、文字数を制限して、歌詞を書いていくところと、歌詞が魅力的になるためのいろんなコツをお教えしたいと思います。


つづきはこちら

誰でもできる作詞講座#3

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