好きなことを仕事にしてはいけない問題【グロウス・パッション】
「情熱の持てる仕事を見つけよう!」とか「好きなことを仕事に!」って言葉をよく耳にしますが、本当に好きなことを仕事にすれば幸せになれるんでしょうか?
実は最近の研究によると、情熱の持てることや好きなことを仕事にするのは色々な面で良くないようなんです。
本日はそんな【好きなことを仕事にしてはいけない問題】について考えていこうと思います
好きを仕事にしても幸福度は上がらない
ベストセラーとなった『科学的な適職』によると、自分の好きなことを仕事にしようが最終的な幸福度は変わらない!という研究結果が紹介されていました。
「好きなことを仕事にする人は幸せか?」というテーマで行われたミシガン州立大学では、被験者の仕事に対する考えを2パターンに分けたうえで、仕事観がどのように幸福度に影響するのかを調べたそうです。そのパターンというのが、
適合派:好きを仕事にするのが幸せだ!タイプ
成長派:仕事を続けていけば好きになるんじゃない?タイプ
一見すると、「適合派」のほうが仕事へのモチベーションが高そうなので幸せになれそうな気がしますが、意外な結果が出たようです。
なんと「情熱を持てる仕事を探すんじゃ!」という適合派ほど、いざその仕事に就いてみると仕事内容が自分がイメージしてたものと違ったり、実は面倒な雑務が多かったりと、自分の理想と現実のギャップを感じやすくなるんだとか。
一方で「どんな仕事でもそのうち好きになるっしょ」という考えの成長派は、そもそも仕事に対する思い入れが少ないので多少のトラブルが起こったとしても「まぁこんなもんだ」と受け入れることができ、長いスパンでみると幸福度が高くなるようなんです。これは皮肉ですね。
情熱を育てる
このような「やっていけばそのうち好きになるだろう」という考えかたを心理学ではグロウス・パッションと呼ぶようで、「情熱が持てるものがきっとあるはず」という考えかたをフィックスド・パッションと呼ぶようです。
様々な研究によるとグロウス・パッションを持つ人のほうが色々と人生で有利なようで、そのメリットをあげてみると、
仕事が続きやすい
仕事のスキルの上達が早い
興味がないことでも熱心に取り組むことができる
幸福度が上がりやすい
など、たくさんのメリットが確認されているそう。
情熱はどこかに眠っているものじゃなく、自分の中で育てていくものと考えている人ほど、結果的に自分の仕事に情熱を持つことができ、今の自分の仕事が転職であると感じるようなんですね。
結論
ということで【好きなことを仕事にしてはいけない問題】についての対策は、
という結論にいたりました。
好きなことや情熱の持てそうなものを追うことは良さそうなんですが、あまり「好き」にこだわりすぎると視野がせまくなって、可能性も小さくなるのかなと思ったりします。
「とりあえずやってみよう」とか「とりあえず続けてみよう」という感じに、何事もためしてみるというスタンスのほうが人生の可能性が広がっていいのでは?と思う次第です。
参考
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